銀行のサービス

口座の種類

アメリカの銀行に行くと口座の種類やその規則が違い、戸惑う事もあります。アメリカのルールを知らずに損をする事がないように、1つ1つ見ていきましょう。

Checking Account

当座預金の事で小切手を切るために必要になります。通常は利息がつきませんが、利息がつくタイプのChecking Accountもあります。Checking Account を持つと普通は小切手帳とキャッシュカードが手に入ります。小切手帳は最初に有料で買う場合とタダでもらえる場合があります。キャッシュカードは日本の銀行と同じように、ATM*1で現金を引き出すのに使います。 Checking Accountでは毎月手数料を取られることもあります。まずは手数料が取られない口座を探しましょう。大手の銀行なら$1000以上預けるなどの条件で手数料が免除になります。小規模の銀行なら Free Checking と言って手数料が掛からないことを売りにしているところもあります。いずれにしても、手数料が掛からない条件をよく確認してから口座を開きましょう。 また、手数料を免除にするために多額の預金を要求するところは避けたほうがいいかもしれません。例えば手数料が毎月$5掛かるが、$2000以上預ければタダになると言う場合。$2000もあれば利率が3%よりも高い別の口座(Checking以外)に貯金すればCheckingで手数料を払っても元が取れます*2

Savings Account

日本の普通預金に相当するのがSavings Account です。利息がつき、出し入れも自由です(回数に制限がある場合もあります)。普通はChecking Accountを持っている銀行にSavingsも開き、すぐに使わないお金はSavingsに入れ、支払いなどでCheckingのBalance(残高)が減ってくるとSavingから移す(Transfer)します。口座間のお金の移動はATMで簡単にできます。Savings Accountの利息は他の安全な投資と比べて低いのが一般的です。Savingsには生活費と、いざと言うときのために必要なお金を入れておき、余剰資金があればSavingsよりも有利な預け先を探すといいでしょう。 Savings自体はCheckingと違い、小切手は発行できません。またATMからの引出しにはATMカードが必要ですが、SavingsだけではATMカードなどは発行されないかもしれません。CheckingとSavingsを同じ銀行に持って、1つのATMカードで両方の口座にアクセスするのが一般的です。また、SavingsもMinimum Balance(最低預入れ額)が決まっていて、それを下回ると毎月、手数料が取られます。SavingsだけでMinimumが決まっている場合と、CheckingとSavingsを合わせていくら以上ならどちらにも手数料が掛からないと場合があります。Savings以外にも、その銀行にある口座全ての合計残高がいくらなら手数料がいらない、と決まっている事もあります。その場合、CD(後述)やローン(つまり借金!)まで残高計算に入れる場合があります。銀行もできるだけ自分のところで取引して欲しいので、たくさん預ければ有利に(見えるように)しています。

Money Market

SavingsとCheckingの両方の特徴をもった口座です*3。Money Market Checkingとも言われ、1ヶ月の間に3枚まで小切手を切る事が出来ます。また利息がつき、Savingに近い利息が支払われます。ATMカードも発行してもらえ、ATMからの引出しは自由です。この口座もMinumum Balanceが要求されます。 私自身は、Money Marketの使い道が余り思い当たりません。アメリカで普通に生活していると、毎月支払わなければいけないもの(家賃、電気、電話など)だけで3枚以上、小切手を切る必要があります。学生で寮に住んでいるなど、自分で直接小切手を切る必要がない人には、利息も付くので良いのかも知れません。

Certificates of Deposit (CD)

日本の定期預金に一番近い形の口座がCDです。CDでは利息が固定で一定期間預け入れます。最低預入れ額が設定されていますので、ある一定額以上でないとCDは作れません。日本の定期預金との違いは、 中途解約できないことです。日本の定期預金は中途解約しても、それまでの利息を支払ってもらえます。アメリカでCDを中途解約すると利息はそれまでの分は払ってもらえますが、Penalty(違約金)を支払わないといけません。例えば$1000を期間1年のCDに入れて6%の利息だった場合を考えて見ます。Penaltyが「Simple Interest(単利)の半分」と決まっていた場合、$1000 X 6% ÷ 2 = $30 となります。預金した次の日でも、満期日の1日前でもこのPenaltyは変わらず、必ず$30取られます。半年経って利息が$30ついているとき*4に引き出すと、Penaltyが取られて全く利息が残りません! 利息が固定で必ずもらえるのは良いのですが、出し入れが自由でないのがCDの最大の欠点です。利息が非常に高く、当面の間絶対に使わないお金があればCDを考えてもいいでしょう。しかし、絶対に使わないお金があるのなら債券などの方が利率も有利です。しかも、条件はCDとほとんど変わりません(一定期間で満期になり、利率は固定)。そもそも、CDに預け入れられたお金は銀行が他の債券などで運用する場合もありますから、銀行は中間業者に過ぎないと言えるでしょう。また、CDに近い利息で預入れ自由な投資信託なども運用方法としては使いやすいでしょう。CDに入れられるようなお金がたくさんあるようならCD以外の運用を積極的に考えるべきでしょう。

アメリカの銀行の注意点

明細書

アメリカの銀行に通帳はありません。自分で出納を管理しておき、毎月送られてくる明細書を確認するようにします。小切手の支払いなどは書いた時に残高が減るわけではありませんから、お金を間違って引き出して後で小切手が現金化されなかった、ということがないように残高を常に把握する必要があります。小切手と一緒に支払い先を記入するBalance Bookが送られてくるのでそれを使っても良いし、Quickenなどのソフトウェアを使えば、計算も行ってくれて楽に管理できます。

振込み

銀行にお金や小切手を振り込む際には注意が必要です。まず、小切手の振り込み方法ですが、ATMで行う場合、小切手の裏に「Endorse(裏書)」する必要があります。これは自分が口座を作ったときのサインを書きます。 入金した金額がすぐには使えるようにはなりません。ATMから封筒が銀行に送られ、実際に入金処理が行われてからになります。小切手の処理は近年、早くなりましたが、それでも2~3日掛かるのが普通です。銀行にもよりますが、入金した額のうち、一定額(例えば$100)だけはすぐに引き出せるようになる場合もあります。 入金の際には最近のATMの場合、小切手を直接機械に入れることができます。このタイプのATMでは小切手に書いてある金額も自動的に読み取ってくれます。ただし、手書きや金額の文字が小さい場合などは読み取れない場合もあります。その際は自分で金額を入力する必要があります。 直接読み取ることができないタイプのATMの場合は小切手を備え付けの封筒に入れます。Depositの操作をすると封筒を入れるよう促されるので入金口に封筒を入れます。その後、自分で金額を入力します。もし、複数の小切手を1つの封筒に入れた場合、合計金額を入力します。 現金を入金するのもほぼ同様です。機械読み取り式のATMではお札を入れると枚数を数えて金額を確認することができます。アメリカの場合、お札の皺がひどかったり、切れていたりすることもあるので気をつける必要があります。 機械読み取り式で無い場合、小切手と同様に封筒で入金できます。しかし、これは余りお勧めできません。小切手と同じように自分で金額を入力するのですが、封筒から現金だけ引き抜かれ、入力した額が入ってなかった、と言われ、全額が正しく入力されないことがあるからです。実際に封筒にその金額を入れ忘れる人もいるでしょうが、盗まれたのか、入れ忘れた(=最初から入ってなかった)かの証明は難しく、面倒です。そこで、現金の場合は面倒でも支店の窓口に行って入金しましょう。その場で確実に入金処理をしてもらい、レシートをもらいます。そうすれば、目の前で行員が金額を確認するので、間違いがなくなります。
*1:Automated-Teller Machine = 現金自動支払機。日本でいうCDに相当する。アメリカでCDとは言わないので注意。
*2:アメリカの現在の利回りの良い安全なMoney Marketなどは3%以上の利率です。
*3:私自身はMoney Market 口座を持ったことがありません。
*4:正確には複利計算なので、満期日の半分に来たときは$30よりも少し多くなっている。説明のため簡単に単利で計算しています。