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FAFSA(3) FAFSA対策

ここで言うFAFSA対策というのは、FAFSAに申告する親の収入・資産を合法的に減らしてEFCを下げ、より多くのFinancial Aid を獲得することです。

しかし、申請時に予想される親の収入・資産額、子供数から、果たしてそういった対策が必要なのか、また効果的なのかまず考えてみる必要があります。 そんな対策をしなくても比較的容易にFinancial Aidをもらえる所得層もあれば、どんな対策を取っても焼け石に水の所得層もあります。また、そういった対策を取る柔軟性のある家庭と無い家庭があるでしょう。なので、それぞれのFAFSA対策の是非はご家庭の事情で大きく違ってきます。

FAFSA対策はFinancial Aid獲得には有利でも、Personal Financeの視点から見て必ずしも健全・良策でないこともよくあります。Financial Aidがもらえても、家計が破綻してしまっては元も子もないので無理をしないよう十分に気をつけて下さい。
 
下に具体例を挙げますが、無責任なアイデア・リストなので絶対に盲目的に実践にしないでください。

1.収入・資産はRetirement Planや住んでいる家のEquityにどんどん入れて、FAFSAの計算に入る金融資産を減らす。

2.クレジットカードローンや車のローンが残っている場合は、それを払って貯金を減らす。

3. 車・冷蔵庫など大型の買い物予定がある場合は、FAFSA申請前に買って手持ち貯金を減らす。

4. 所得確定の時期を選べるならば、FAFSA申告所得にならないよう時期を選ぶ。(サラリーマンには難しそう)

5.ベースイヤーにリタイアメントプランからの大きな額の引き出しをしない
(Rothからの引き出しもその年の所得に入るので、タイミングに十分気をつける。)

6.ベースイヤーに投資口座などで大型のキャピタルゲインなど出さないようにする。

7.共働きならばベースイヤーは片親がパートになったり、一時的に働くのを辞めることも検討(といってもそんな選択は無理なことも多いでしょうが)。

8. 税金の項目別所得控除の時期を選べるなら、ベースイヤー以前に控除して、ベースイヤーの連邦税を増やす。

大抵の家庭は何らかのEFCを出すことを要求されますし、また大学費用以外にも突然の出費が出てくるかもしれません。

9.EFCや家計上の臨時出費が出てきた時には、FAFSA申告資産から優先的に使っていく。FAFSAに申告しなくて良い資産は後回し。

10.もし貯金で容易に賄えない出費が出てきた時は、自宅以外の家のHome Equity Loanや、投資口座のマージン・ローンなど、FAFSA申告資産を担保にしてローンを組むと申告する純資産額が減るのですが、マージンローンなどかなりリスクがあるので正直お勧めしません

11.貯金をAnnuityやLife Insuranceに換えるといった方法もあるんですが、これは手数料や契約の面倒さなどあるのでこれもお勧めしません

10,11辺りはかなり悪策だと思いますが、背水の陣を引く人向けに一応書いておきます。

ここではベースイヤーと書きましたが、FAFSA申請は子供が最終学年になるまで続くので、所得に関する注意事項は他の年にも言えることです。

5や6でも分かるように、特にFAFSA対策を考えていなくても、投資・リタイアメント口座などで時期悪くお金を動かすと不用意にFAFSA申告所得を増やしてしまうこともあるのでご注意ください。

また、ある程度所得のある家庭対象だと、Need-Based Financial Aid Packageの大半は政府系学生ローンになることがよくあり、返済不要のGrantなどは少ないかもしれません。でも、政府系の学生ローンは柔軟性があるし、特にSubsidizedされたローンは利子が低めなので利用する価値はあると思います。

よく子供の学費の捻出に自宅を担保にHome Equity LoanやHome Equity Line of Creditなどを使うことがありますが、これはFAFSA申告資産を減らすことにはならないのでそれも注意。それが良策かどうかはやはり家庭の事情によります。

くどいですが、それぞれFAFSA対策の必要性や効果性はご家庭の事情で大きく変わってくるので、くれぐれもご注意下さい。

また、自宅のEquityやリタイアメント口座の情報を考慮する私立大では、こういった対策の効果も限られてくると思います。

コメント

ボビーさん
改めて、貴重な情報をありがとうございます!!
ここまで丁寧になかなか教えてもらえない、かつ
なかなか聞けないので、とても助かります。

何回も熟読させてもらいます。
また質問がでてくるとは思いますが
その時は宜しくお願いいたします。

秀二さん、さっそくのコメントありがとうございます。そんなに熱心に読んでいただけると知ると、やはりうれしいです。

専門家ではないので、ご質問全部に答えられるかどうかは分かりませんが、掲示板の方なら経験者の方もいらっしゃるだろうし、色々有用な情報が集まると良いですよね。

ポピーさんのコメントがいつもわかり易く的確なので、新ブログ嬉しいです!
我が家は子どもが小さいしまだまだなんて思っていましたが、この記事が無かったらギリギリになって焦るところでした!
529も資産に数えられてしまうのか~。
やはりアメリカって、自宅という資産が一番有利な仕組みなんですね。
となると、子どもが小さいうちは校区にこだわり過ぎず、むしろ経済的にゆとりを持つことが優先させて、自分で子どもに勉強を教えるのが難しくなってくる年頃、親の言うことを聞かなくなる年頃になったら、それまでゆとりを持って暮らしてきた分を使っていい校区にmove-upし、大学入学に備えると共に、資産を自宅のエクイティに移していく、というのが中間層には現実的なのかな~、なんて考えました。

今、初めて買う家を、子どもが独立するまでキープ〔15~20年)のつもりで買うか、一度は引っ越す予定かで悩んでいるところです。家の価格がいい調子で上昇するとは限らないこのご時世。。。う~ん。

Cheeさん、さっそくコメントいただけてうれしいです。ブログもがんばります。
FAFSA申請しなきゃならない時になって焦り出すアメリカ人親も多いと思います。
親は子供の大学進学費用のためにリタイアメント資金準備や自宅購入を犠牲することがないようにという配慮だと思いますが、自宅やリタイアメント口座が資産のFAFSA資産シェルターになるのは事実です(私立大は別としても)。
529はFAFSA申告資産ですが、529に100K入っていたらEFCは$5640上がるぐらいの影響です。(Asset Protection Allowance額を引くとEFCへの影響はその半分。)ROTHと違って529は引き出した額が親のFAFSA申告所得にならないので、利用価値はあると思います。ある程度所得がある家庭だと、EFCはゼロにはならないし、どこかで腹をくくってなんらかの形で貯金していくしかない。
私の個人的な意見ですが、FAFSAやFinancial Aid獲得ためだけに新たにリスクを取ったり何かを買ったり契約したりというのは、必ずしも良策・得策に思えないのです。「どうせ○○するつもりだった」という時のマージンや時期選択の考慮点ぐらいのものじゃないかと。
良いお家がみつけるとよいですね。途中引越しの是非についてはその年齢層のお子さんを持つ方の方が御意見が聞けたらよいですよね。

ポピーさんのブログ参加、とても有り難い~★

知り合いの会計士が「子どもの名前での学費積立はしない、Aidなどを貰う確率が減るから」と話していました。

私自身、あまり知識がない上の質問で申し訳ないのですが、これは529プランなどの積み立てのことでしょうか。

「FAFSA申告資産ですが、引き出した額が親のFAFSA申告所得にならない」
と言うのは、FAFSAには所得額のほうが影響があるから、子どものシニアイヤーに529をまだ口座においておく分にはさほど影響はない。また、進学後引き出しても所得に加算されないから、利用価値があるという意味でしょうか?

ポピーさんが指摘されているように、住んでいる家のローンをせっせと払い、いくら資産価値があっても、やはりすぐに使える現金が少ないと 健全なファイナンシャル状態とはいえませんよね。

経済と同様、高等教育をとりまく状況も変革の時にきていると聞きますので、軽率な行動をしないように、じっくりと検討したいと思っています。

TJさん、コメントありがとうございます。

子供がDependent(扶養家族)である限りは、529の名義(Account Holder)が子供であってもまた親であっても、FAFSAでは親の申告資産として計算されるので、EFCへの貢献率は5.46%になり差はありません。

一方、529以外の子供名義の資産(銀行口座・投資口座等)は総額の20%をEFCに貢献できると計算されます。この20%貢献率は親の資産の貢献率5.46%よりうんと高いので、一般的には子供名義の資産は無いほうがFAFSA EFCを減らすには有利です。

>「FAFSA申告資産ですが、引き出した額が親のFAFSA申告所得にならない」と言うのは、FAFSAには所得額のほうが影響があるから、子どものシニアイヤーに529をまだ口座においておく分にはさほど影響はない。また、進学後引き出しても所得に加算されないから、利用価値があるという意味でしょうか?

そうですね。529総額はFAFSA資産には入りますが、529から引き出す額はベースイヤーでも子供が大学在学中でもFAFSA申告所得にはなりません。

大学資金捻出に投資口座で株やファンドを売ったりIRAやRothから引き出したりすると状況(株・ファンドがキャピタル・ゲインを生んだり)・タイミング次第でFAFSA所得を増やしかねないのですが、529はその懸念がない(普通の銀行貯金にもその懸念はないですが、529のような利子所得への税優遇措置はない)。

そういうことなのですか…納得です。
大方を勘違いしていました(笑)
ポピーさんありがとうございました。

子供が11年生になり、大学の学費が払えるのかが他人事ではなく
遅まきながら、情報収集をしていました。

ややこしいFinancial Aidですが
ボビーさんの記事はとてもわかりやすく、大変参考になりました。

我が家は私立大学が主な候補で
西海岸と東部ではミドルクラスであろうRangeに入り
(年収$100,000~)、Need-BaseのGrantが
このRangeでも出る大学を考えています。
(Savingもそれほどありませんので...)

そのような大学はCSS Profileが学費計算に重要視され
ども項目を計算に入れるかは大学によって算出方法が違うと認識しています。
(自宅のEquityを親のアセットとして計算に入れる、入れない等)

もしGrantが出なかった場合、ローンを組むしかありませんが、
ローンを比べた場合、Equityローンと学生ローンではEquityローンのほうが
利率が低いためお得と考えるのは、素人の浅はかさでしょうか?

モーゲージの利率(普通の15-30年Fixedなど)が低めのうちに
自宅のリファイナンスをし費用を用意することも考えたりします。
学生ローンは6%ほどと認識していて、メリットは支払が卒業後だということ
だけだと想像するのですが...

認識違いなどをご指摘いただけたら助かります。
よろしくお願いいたします。

(大学はプリンストン、スタンフォード、U Pen,USC などを検討しています。)

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