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専門家のためのアメリカ・タックス(米国税務)

アメリカの税務戦略最前線で日本企業に税務アドバイスを行う弁護士・会計士が日本企業・個人として知っておきたい米国タックス・トピックを選び詳細かつ簡易に解説。
Max Hataさんのブログの取り込みは終了いたしました。最新情報は配信元を直接ご覧ください。

About Me

Max Hata (秦 正彦) Los Angeles, CA, United States Ernst & Young LLP International Tax Partner/Japan Business Services U.S. Tax National Leader 東京都出身・上智大学外国語学部英語学科卒/ 日本企業で2年間輸出業務、ファッションメーカーで4年間海外生産業務等を経験した後、英国、香港、米国にて公認会計士の資格を取り、香港で4年、米国で 16年、国際税務コンサルティングに従事。Deloitte会計事務所タックス・パートナーを経て2008年9月より現職。米国では弁護士の資格も有する。セミナー、記事投稿多数。数多くの日本企業米国オペレーションに税務アドバイスを提供している。
「専門家のためのアメリカ・タックス(米国税務)」の著作権はMax Hata/秦 正彦 に帰属します。 Copyright (c) 2007-2020 Max Hata
Max Hata 2012/4/14コメント: 0
ボーダフォンと言えば英国を拠点とする巨大な携帯電話会社で世界中で携帯ビジネスを展開している。日本でもその名はよく知られているし、本拠地ヨーロッパでは街のあちこちにWindとかのいい感じの名前の横にボーダフォンの名前を掲げた店舗が目に付く。一方で米国ではボーダフォン・ブランドは余り知られていない。ボーダフォンはVerizonの大株主ではあるが、VerizonはVerizonブランドで携帯ビジネスをし…
Max Hata 2012/3/11コメント: 0
前回まで4回に亘り、米国の税法立案に大きな影響力を持つ下院のWays and Means委員会(W&M委員会)が提唱した米国テリトリアル課税(外国子会社からの配当非課税)法案に関して触れてきた。今回はその最終回として、テリトリアル課税に移行するとなった場合に米国財務省がどのように米国からの所得ベース流出を食い止めようとしているか、という点に関して簡単にまとめてみたい。*テリトリアル化と課税…
Max Hata 2012/3/5コメント: 0
前回のポスティングでは外国子会社からの配当非課税案の規則の詳細に触れた。ようやく米国もテリトリアル化か、とトンネルの先に光が見えてきたように思わせながらも、制度変更時点で強制的に外国に眠る剰余金をみなし配当扱いするという恐ろしい移行措置が規定されている点にも触れた。余談だが、夜にラスベガスにフリーウェイ(FWY)で向かって、やっとベガスの光が見えるあの瞬間、まさしくトンネルの先にようやく光が見えた…
Max Hata 2012/2/29コメント: 0
前々回から米国国際課税システムの抜本的変更である「テリトリアル化」のWays and Means Committee(W&M委員会)法案に関して書いてきているが、今回はどのような条件で外国からの配当が非課税となるのか、という規定そのものを少し掘り下げてみたい。なお、ここで書いている改正案はあくまでも現時点では「案」に過ぎない点再度強調しておく。*配当の95%非課税特定の外国子会社から受け取…
Max Hata 2012/1/20コメント: 0
前回のポスティングでは2011年後半の大きなニュースとして米国版テリトリアル課税の法案に関して触れ始めた。テリトリアル課税の基本的な考え方、世界のトレンド等の背景を中心にカバーしたが、今回は規定の内容そのものに移りたい。*法人税率は25%に今回の米国テリトリアル課税法案は単に米国の国際課税システムを根本的に変えてしまうばかりでなく、複雑かつ高税率で評判の悪い米国法人税システムの抜本的な改正を目指し…
Max Hata 2012/1/13コメント: 0
明けましておめでとうございます! 今年もよろしくお願いします。という訳で2011年は超多忙の中アッという間に終わってしまった。米国税務の話しに限れば数々の新しい税法が発表され、そういう意味では面白い年ではあったが、一方で日本では震災があったり、神殿で聖なるイメージのギリシャ経済が崩壊してユーロが危機に陥ったりといろいろと考えさせられることも多かった。ドイツの信用力でお金を借りて返せなくなってしまっ…
Max Hata 2011/10/23コメント: 0
前回のポスティングではミリオネアー課税であるバフェット・タックスの背景を紹介したが、今回はバフェット・タックスそのものに触れる。*バフェット・タックスミリオネアーが一般家庭より低い税率で課税されているのはおかしいので富裕層の課税を強化しようというアイディアは説得力もあり違和感はない。オバマ政権も財政赤字対策の一環でバフェット・タックスを法律化するよう議会に提案している。しかし、実際にどのように実行…
Max Hata 2011/10/23コメント: 0
米国の著名投資家で億万長者の代名詞とでもいえるウォーレン・バフェット氏が「自分の税率が一般家庭より低いのはおかしい」という至極もっともな理論でミリオネアーの課税強化を提唱した。累進税率かつ総合課税の米国でなぜ何百万ドルも収入がある者が、所帯当りの所得が20万ドル位の一般家庭よりも低い税率で課税されるようなことが起こり得るのか単純に不思議に思われる方もいるだろう。米国は総合課税だが、キャピタルゲイン…
Max Hata 2011/10/9コメント: 0
ここ何年かの間に世界各地ですっかりお馴染みとなりつつある税法に「パテント・ボックス」というものがある。オランダ、ルクセンブルグ、アイルランド、ベルギー、スペイン、フランス、スイスというどちらかというと納税者フレンドリーなヨーロッパ諸国に加えて中国も同制度を導入している。また2013年からはいよいよ英国でも採用される見通しとなり、ますます市民権を得つつ感じがある。そこでいよいよアメリカでも、ハイテク…
Max Hata 2011/9/20コメント: 0
前回までのポスティングで無価値の子会社株式を通常損失として計上する方法のいくつかに関して触れてきた。その流れで連結納税の対象となっている子会社株式の税務簿価の算定法に関して書いたが、今回は簿価がマイナスとなるケースに触れる。*Excess Loss Account簿価というものはゼロが最低というのが基本的な考え方なので、技術的に言うとマイナスの簿価というのは存在し得ない。だが子会社株式に対してIn…