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新しいタックスクレジットの不思議

Nobu

デービッドさんの11/7のブログの通り、Homebuyerに対するクレジットが延長されました。景気対策としての良し悪しは置いておいて、この法案を見て「あれっ?」と思うことがいくつかあります。

対象となる人
一番不思議なのは対象となるHomebuyerです。First-time Homebuyerの定義としては過去3年間に家を持っていなかった人。初めて家を買う人に対する補助だと思えばこれはまぁ、良いでしょう。しかし今回の法律では既に家を持っている人が買い換える場合もクレジットの対象になります。過去8年間のうち、5年連続で今の家に住んでいた人が対象となります。

疑問1.なぜ5年連続なのか?
4年間暮らしている人は対象にならない、ということですが、ちょっと不思議な気がしませんか?初めて買う人と、ある程度長く暮らしている人は対象となるのに、今の家に住んでいる期間が短い人は対象とならないのです。ちょうど住宅バブルの頃に買った人は対象とならないことになります。でも、この時期に買った人ほどローンに苦しみ、小さくても良いから安い家に引っ越したいというニーズがあるような気がします。それとも、自分の返済能力以上に高い家を買った人が多いので、そういう人は知りませんよ、というスタンスなのでしょうか。
でも実態はアメリカの上院の任期が6年であることと関係あるかもしれません。議員が当選して引っ越してきたら5年ちょっとはD.C.に住むことになりますから。

疑問2.なぜ、過去8年のうち、なのか?
単純に直近の5年間ではなくて過去8年のうち連続する5年間なのでしょうか?3年前に家を空けて今は人に貸している場合でも対象になるということですが、このような状況になる人の内訳を知りたいものです。もしかしたら海外に派兵されている人が多く対象になるのかもしれません。

住宅価格の上限
対象となる住宅は$800,000までです。新聞の報道など見た限りではこの金額にはフェーズアウトは無いようなので、$800,000を少し超える住宅は$800,000以内にしてくれ、という交渉が多くなるでしょう。そのくらい高い家を買う人は$8,000くらいのクレジットの有無はそれほど気にしないということなのかもしれません。

Nobu 2009/11/12(木) - 07:48

Washington Post でなかなか良いファイナンスの記事を書くMichelle Singletaryは、今回のクレジットの延長に関しては議員たちを「バランスの取れた予算と言うものを知らない人たち」と表現して批判してますね。

Congress whiffs on tax credit

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