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アパートの地下駐車場浸水と税金

Nobu

日曜日の昨日、出かけようと思って建物の地下にある駐車場へ降りていったら何と浸水していた! 踝くらいまで水が来ていて、慌てて一旦部屋に戻って長靴を履いて車を出した。この週末、ずっと続いている雨で近くの道路が川のようになっており、その水が地下駐車場に流れ込んでいた。

数時間後には水浸しで地下には行けなくなっていた。水が溜まっていない道路に駐車したが、どうやら車を出すのが間に合わなかった人が5、6人いたそう。聞いた話だと一番ひどい時には膝の上まで水が来たということだから、多分、出せなかった車はおじゃんかもしれない。もしかしたらTotal(全損)かもしれない。

念のためという訳でもないが、損害が発生した時の税金控除をおさらいしてみた。自然災害で損害が発生した場合、Casualty Lossという扱いになり、次のような計算で損害を控除できる。

  • 損害額を計算
  • 今回のように自動車の場合、損害額はFair Market Valueの下落分という計算をする。例えば元々$10,000の価値のあった車が浸水のために価値が下がり、$8,000になった場合は損害額は$2,000となる。全損の場合、価値がゼロになってしまったので損害額は$10,000全てになる。

  • 保険金
  • 保険に入っていて保険金が降りた場合、その分だけ損害額から引く。全損の例では、もし$7,000保険金が降りたら残りは$3,000。

  • $500($100)損害額制限
  • 少額の損害控除は認められず、$500を超えた分が控除対象となる。ただし、2009年、2010年の場合はこれが$100になっている。全損の例では、$3,000 - $100 = $2,900が残り。

  • AGIの10%制限
  • ここまででかなり減額されているが、さらにここからAGIの10%を引かなければならない。例を続けると、AGIが仮に$20、000だった場合、10%=$2,000となり、残りは$900。もしAGIが$30,000だったら、この時点で残りはなくなり、控除はできない。

  • 項目別控除(Itemized Deduction)
  • Schedule AのCasualty and Theft Lossesの欄に残った金額を記入し、その他の控除と合わせてもし標準控除を超えた場合はやっと控除を計上することができる。

  • Schedule Lによる申請
  • 通常であればItemizeが必要だが、2009年はSchedule Lに記入することで控除が可能。うちのアパートに起こった浸水は2010年なのでこの方法は使えない。

こうやってみると、損害が発生した場合でもそれを控除するにはかなり高いハードルを越えなければならない。

なお、IRSで働いていた経験のある税理士(Enrolled Agent)はCasualty Lossを申請すると必ず監査されると言っていた。おそらくもらった保険金で減額しないなど間違いや不正が多いからだろう。

(写真はFEMAより)

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