ローンの事前確保

ローンは、特定の物件を買うという条件で契約するのが普通です。お金を貸す側は、抵当に入る家の価値がわからなければ、いくらまでなら貸しても大丈夫か、判断がつかないからです。ただし、一定の条件のもと、ローンが確実に降りるようにしておく事ができます。

Prequalification

Prequalificationは、事前に電話などで簡単な質問に答え、その内容から銀行やローン会社などが、「この人は、このくらいローンを借りる能力がある」と認めることです。質問される内容は年収、借金、貯蓄額など、返済能力と資産内容を示すものです。Prequalificationはあくまでも申請者が答えた内容にが必要条件を満たしてるか調べるだけで、ローンがおりると保証はしてくれません。書面でPrequalificationの内容をもらうのですが、あくまでも「普通なら大丈夫ですよ」と言ってくれた、というだけに過ぎません。しかし、銀行やローン会社がそう言ってくれる訳ですから、回答内容が間違ってない限り、ローンがおりる確率は高いといえるでしょう。 Prequalificaitonのメリットは2つあります。1つは自分の返済能力が最低ラインを満たしている、と確認できる事です。例えば毎月の返済額が収入の30%以内であることなどの条件があります。Prequalificationがある、ということはそういった最低限の条件は満たしている、ということです。もうひとつのメリットは、それを売り手に見せれば、「この人は(冷やかしでなく)真剣に買おうとしている」「ローンもおりるだろう」と思ってくれる事です。通常の売買契約は「ローンがおりなかった場合には無かったことにする」という条件がつくので、売り手はローンがおりない相手とは売買契約を結びたがりません。買い手にPrequalificationがあれば、ローンがおりなくて契約キャンセル、ということもない訳ですから、オファーが受諾されやすい、とされています。

Preapproval

Prequalificationよりも一歩進んで、Preapprovalをもらえば、ローンはほぼ確実になります。これは、本来は物件が決まってから申し込むローンの申請を事前に行い、承認をもらう、と言うことです。書類審査も行い、ローン申請した時と同じ内容のチェックが行われます。このPreapprovalがあると、収入、資産、負債、クレジットヒストリーなどのチェックが終わって、後は買う家を見つけるだけということになります。 このPreapprovalを申請するためには購入する家の価格を仮に決めて、申請します。そのため、実際の家の価格はその仮価格以内である必要があります(若干のオーバーは再審査で簡単に認めてくれるかもしれません)。また、家を見つけてから申請した場合も同様ですが、家のAppraisal(価格鑑定)が低いと、ローンが希望どおりに降りない場合があります。100%ローンが保証されているわけではありませんが、家を見つけてからやらなければならない審査などを全部済ませておくことで、気持ちも楽に家探しや価格交渉、売買手続ができるようになります。 Preapprovalは先のPrequalificationよりも更にローンが降りるのが確実なので、売り手に「オファーを受諾すればすぐに売ることができますよ」と、大いにアピールすることができます。Preapprovalをうまく交渉材料にすればその分、有利な売買ができるかもしれません。ローン申請の手間は先にやっても後でやっても似たようなものですから、可能であればPreapprovalを取っておくと良いでしょう。

ローン限度額

PrequalificationもPreapprovalもローン金額の上限を決めます。承認された金額を絶対借りないといけない、ということではありません。ですから、もし予算がはっきりしているのなら、その予算ぴったりまでの金額でPreapproval/Prequalificationを取りましょう。時にはローン会社から「あなたは$10万ドルで申請したが、審査の結果、あなたの収入なら$20万まで借入れ可能ですよ。Preapproval/Prequalificationの書面を発行するのに、金額を$20万にしておきますか?」などと聞かれる場合があります。こういった場合でも上限は必ず自分の予算内にしてもらいましょう。 上限を予算内にするのは2つ理由があります。1つは、自制のためです。相手はお金を貸せば貸すほど儲かるので、「上顧客」になりそうな人にはたくさん貸そうとします。「あなたは高収入だし、もっと大きくて立派な家がふさわしいですよ」なんてそそのかされて、必要もないのに高い家を買ったらさぁ大変。修繕費や家具、ライフスタイルまで高い家に合わせ始めて、どんどんとお金を無駄に使ってしまいます。ですから、予算をはっきり決めて、その金額までしか承認してもらわないようにしましょう。 もう1つの理由は、もし承認された額が物件価格よりも非常に高い場合には、価格交渉で有利にはならないかもしれない、と言うことです。例えば$11万の家を見つけたとしましょう。予算が$10万で、Preapprovalが$10万になっていれば、「予算は$10万です。Preapprovalがあるので、その価格ならすぐに買いますよ。値引きできませんか?」という交渉もできます。これがもし、$20万のPreapprovalだったら、「この買い手はお金はあるぞ」と思われて、値引きに応じてくれないかもしれません。ただし、$10万のPreapprovalで売り手が値引きをしない場合には、オファーを断られてしまうかもしれません。しかし、元々の予算が$10万だったのですから、そうなったら諦めましょう。つまり、承認をもらうのは予算の上限ぴったりでいいということになります。