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結婚すると税金で不利になるケース

アメリカでは独身の時の確定申告はSingle(独身)ですが、結婚すると Married Filing Jointly(夫婦合算)となり、Filing Statusが変わります。ある年の確定申告で独身か夫婦合算かは12月31日のステータスで決まります。もし12月31日に結婚していたら(実際に結婚した日に関わりなく)1年を通して結婚していた扱いとなります。

それに伴って適用される税率や規則が変わり、所得税に有利になったり、不利になったりします。一方の配偶者の所得が高く、他方が低い場合は一般的に有利になることが多いとされています。両方の所得額がある程度の範囲で同じくらいだと、不利になることが多いとされています。不利になってしまう状態はよくMarriage Penaltyとしてメディアでも取り上げられています。

ここでは不利になるケースをまとめます(金額はすべて2009年の確定申告のものです)。

Personal Exemption(人的控除)

2009年は一人当たり$3、650の控除が認められていますが、所得が多くなると減らされてしまいます。独身であれば減額が始まるのは$166,800ですが、夫婦合算だと$250,200となっており、独身の2倍とはなっていません。

Progressive Tax(累進課税)

累進課税は収入が高くなるほど税率も高くなるシステムですが、独身と夫婦合算で税区分の収入が違います。税区分が25%までは夫婦合算が独身のちょうど2倍となっています。しかし28%の区分は独身が$82,250からなのに対して夫婦合算は$137,050と2倍よりも少ない年収から対象になってしまいます。33%区分は独身が$171,550に対して夫婦合算は$208,850と差が少なくなり、35%区分は独身でも夫婦合算でも$372,950 からとなっています。

Child Tax Credit

扶養している子供(や親族)がいる場合、一定条件を満たせば子供一人につき$1,000のクレジットがもらえます。収入が多くなるとこのクレジットは減額されてしまいます。独身の減額はMAGIが$75,000から始まりますが、夫婦合算の場合は$110,000から始まり、独身の2倍の金額よりも低くなっています。

Investment Loss(投資の損失)

投資で損失が発生した場合、$3,000までは他の収入を相殺するために計上することができます。この金額はFiling Statusによらず一定額なので、夫婦合算だと不利といえます。

項目別控除の減額

項目別控除(Itemized Deduction)は年収が多くなるとすべてを控除できなくなります。独身であっても夫婦合算でも減額は$166,800から始まるので、夫婦合算では不利となります。

Earned Income Credit(勤労収入クレジット)

Earned Income Creditは扶養する子供の人数に応じて金額が異なりますが、一定の収入を超えるともらえなくなります。例えば子供二人の場合、独身の場合はAGI が$40,295以上になるともらえません。これに対して夫婦合算では$45,295以上でもらえなくなりますが、その差は$5,000だけです。これは扶養する子供がいない場合から3人以上まで、どの場合であっても夫婦合算は独身の制限額+$5,000にしかなっていません。

Rental Losses(賃貸物件での損失)

賃貸物件を保有していて損失が発生した場合、一定の条件を満たせば$25,000まで他の収入を相殺するために計上することができます。しかし MAGI(Modified Adjusted Gross Incoem)が$100,000を超えると計上できる金額が減らされ、$150,000を超えるとまったく計上できなくなります。このMAGIの制限金額は独身であっても夫婦合算であっても同額で、夫婦合算に不利になっています。

Roth IRA 拠出制限

IRA からRothへのコンバートの年収制限がなくなったので実質的な問題は減りましたが、Roth IRAへの拠出は年収が増えると制限されてしまいます。独身では$105,000から制限が始まるのに対して、夫婦合算では$166,000から制限が始まってしまいます。