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少し明るいニュース

もう読まれた方もいらっしゃると思いますが、CNN Japanにこんなニュースが。少し気が紛れませんか?

「われわれ富裕層に増税を」米投資家バフェット氏が提言
http://www.cnn.co.jp/business/30003702.html

スタバCEOが献金打ち切り宣言、財政問題めぐる対立に抗議
http://www.cnn.co.jp/usa/30003708.html

そして、こんなのもありました。

「いい人」は稼ぎが少ない 米国とカナダの研究で結論
http://www.cnn.co.jp/fringe/30003709.html

ここの下りが気になるところですが、、、(汗)「一方、女性の場合、協調性のない態度が男性のようなメリットには結びつかないことも分かったという。」ではどうしたら女性はメリットに結びつくんでしょうね。この研究結論も欲しかったところです!

なぜ増税して欲しい、という人がいることが明るいニュースなのでしょうか?
ちょっと理解できません。
所得税は国民の47%が全く払っておらず、それが問題です。
権利・義務が裏返しだということが理解できていないので、毎回大きな政府をもたらす政党に投票します。
多くのお金持ちがいて、お金持ちになれる自由(というかお金を多く稼ごう、と思える環境がある)がある国の方が
稼ぎが少ない人ばかりの国よりもいいと思うのですが・・・・
お金を稼ぐインセンティブがなくなってしまうと、色んなところに皺寄せがきます。
そんな国には住みたくありません。

私も所得税を払っている人があまりにも少ないことを知ったときショックを受けました。しかも所得税を払わずに済むようになる人のうち、あからさまに制度の悪用(Earned Income Tax CreditやChild Tax Creditなど)を実際に見たことがあるので、ゆかりさんの主張はもっともだと思います。そういう部分が全然議論にならないのは歯がゆいです。

でも、超富裕層に対する増税があっても私は構わないと思います(低所得者向けのクレジット削減と相反するものではないので)。CNNの記事だと元々バフェット氏がどんな意味合いで言ったのか分かりにくく、誰に対しても増税するべきと言う意味なのか、日本語の記事のニュアンスの通り「超富裕層で年収が1000万ドル(およそ8億円)を超える人に増税」を強調しているのか、ちょっと分かりません。でも、後者だとすると僕もそういう人たちに対する増税は賛成で、そういう対象になる人自身が言い出したのは明るいニュースなのかも知れません。

ちょっと驚いたのは「累進課税」と言いつつ、バフェット氏のような超お金持ちの税率が自分よりも低かったことです。その点を指摘しているので、本来の累進課税の意味合いに近づけるにはバフェット氏の提案もありなんじゃないでしょうか。

自分の状況がそうだからなのかも知れませんが、中間層に実質税率が非常に高く、低所得者もしくは超高所得者は税率が低いという今の状況は何とかして欲しいです。だからバフェット氏の「われわれ(超)富裕層に増税を」と「所得税は国民の47%が全く払っておらず、それが問題です。」の両方ともその通りだと(私個人の意見ですが)思います。

さすがバフェットさん、いつもながら気風が良いですね。

バフェットさんの実際税率が低いのは主にLong-Term Capital Gain Tax Rate15%が適用されるからですよね。Qualified Dividendsや
Carried Interestも15%。Private Equity, Hedge Fund, Venture Capital等を運営するビリオネア投資家たちの税率が低いのもこれらの税率を利用しているから。

(バフェットさんは寄付控除もかなり使ってるようですが)

Ordinary Income Tax Rate(最高35%)とLong-Term Capital Gain Tax Rate(15%)に大きな差があるのは、色んなIncentive Distortionを引き起こすからPublic Financeの視点から見るとあまり良いことではないし、いつかは是正される(キャピタルゲイン税を引き上げる)べきかと思います。

政治上ではバフェットさんの話もOrdinary Income Tax Rateの引き上げの正当化に使われているようなので、それもちょっと奇妙な感じがしますが。

でも、税歳入を上げるのが目的の場合、スーパーリッチや低所得者層から増税できる額には限りがあるし、最終的にはミドルクラス、アッパーミドル、さらにMerely Richが余分に払わないと本格的な解決には至らないかもしれません。スーパーリッチ層だけに頼った税歳入というのは、長い目で見ると非常に不安定だったりするので。

皆さんご存知だと思いますが、バフェットの発言の元記事はニューヨークタイムズに載ったものです。

http://www.nytimes.com/2011/08/15/opinion/stop-coddling-the-super-rich.html

彼の発言の趣旨は、「所得1ミリオン以上の層の税率をもっと上げろ」というものですね。オバマの税論議のカットオフは年収250Kですが、生活費の高い地域(ニューヨークやカリフォルニア都市部)では子供のいる家庭では総収入250Kではリッチ感は薄いでしょう。そう考えると、1ミリオンというのは妥当な線だと思います。

昨年でしたか、政治的に中立的な立場からの税制改革案が提出され、モーゲージ利子や医療保険費控除の廃止が提案されました。それと引き換えに見かけの所得税率は下げることも提案されていたと思います。理屈の上では非常に筋の通った改革案でしたが、政治的にはネガティブばかりなので、提出と同時に棚上げになったようですが、これ以上、細切れの応急処置ばかり繰り返さず、抜本的な税制改革が必要な時期が来たと思います。

「所得1ミリオン以上の層の税率をもっと上げろ」

こういうのって下手をすると AMT 2.0 になりかねないような気がするんですよね。AMT 1.0 も元々は同じような意図で作られたし。

また、所得1ミリオンでも、それをOrdinary Incomeとして稼いでる人と、LTCG(Qualified DividendやCarried Interestを含む)として稼いでいる人では実質税率に雲泥の差がある。

前にも言ったようにバフェットさんの実質税率が低いのは、主にLTCGのような投資所得の税優遇制度のせいで、Ordinary Income のMaximum Tax Rateが低いからではないのですから。私はどうもここに理論のすり替えがあるように感じられます。

いつも不思議に思うのは、どうしてAMTが導入されたときに、カットオフをインフレにpegしなかったかということなのです。わざと?それとも、誰も気がつかなかった?

今日のWSJに記事が載っていました。いかにバフェット氏が税金を逃れているか・・・云々。
http://online.wsj.com/article/SB1000142405311190391810457650465093255690...
正直言ってオバマプランで所得税を増税されると、その影響をもろに受けるのはビリオネアではなくてアッパーミドルクラスのみ。影響を受ける人がとても多いことで税収が見込めるから、オバマはこのプランを指示しているのでしょう。
(年200K以上の申告者は3.92M人、税収434$Bとあります、反対に10M以上の所得の人はたった8274人、
税収は54B)

>F Friesさん

何故なんでしょうね。大衆のアウトレージの中で早急に議会で可決した税法らしいので、気がつかなかった(!)という可能性もありそうですね。

>ゆかりさん

私もBufeetさんの議論は論理をすり替えてOrdinary Incomeの税率引き上げの正当化に使われそうで気になります。

NYTimesでも、一応下記のリンクのように慎重に議論されているんですが、こういう微妙な議論は政治上どれだけ通用するのかは分かりません。

http://www.nytimes.com/2011/08/20/business/questioning-the-dogma-of-lowe...

お返事が遅れましてすみません。コメント下さった方々、元記事を初めその後の興味深い記事、そして洞察力の高いお話をありがとうございました。「応急措置ではない抜本的な改革が必要」という事、私も強く思います。

>私もBufeetさんの議論は論理をすり替えてOrdinary Incomeの税率引き上げの正当化に使われそうで気になります。

元の日本語のニュースを読んでいたときは、そんな風に論理のすり替えに利用されるとは思ってませんでした。勉強になります。

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