ブログ

The Zuckerberg Tax

FacebookがIPOされたら、Mark Zuckerbergはものすごい額の税金を払うことになる*とか、これでカリフォルニア州の税収が増えて、州の財政が潤うとか、いろんな話が出ているが、New York Timesにこんな記事が。

以下、概要 —

これはFacebookに限ったことではなく、AppleのJobsやBerkshireのBuffettにも当てはまる話だが、彼らが大量に持つFBやAAPLやBRKの株価は大幅に上昇したが、彼らの資産総額の上昇は紙の上だけのことで、現行の税制ではそれを売却しない限り税金はかからない。しかも、彼らがその値上がりした株を生前に売却せず、遺族が相続した場合、cost basisは相続した日の株価が基準となるので、相続人にとっては、その日から売却日までの上昇分にしか税金はかからない。

大金持ちもキャッシュが必要になれば株を売るだろうと思うかもしれないが、実はそうではない。株を売れば税金が発生するので、株を担保に借金する方が有利なことも多い。実際、OracleのEllisonは彼の保有するORCL株を担保にビリオンダラー単位のお金を借りている。

ここで筆者は提案する。超金持ち(トップ0.1%)の資産増加分をmark-to-marketで実際に売買が行われなくても毎年課税してはどうか。この新たな財源によってブッシュ減税を維持し、AMTを廃止し、財政赤字を削減し、予算緊縮を抑えることができる。この税金は超大金持ちにしか適用されないので、ミドルクラスには関係ない。

以下はわたしの意見 —

筆者は0.1%の大金持ちが対象と述べているが、株式を公開していない会社の所有者はどうなるのか?果たしてそんなに厳密に0.1%を同定できるだろうか?0.1%から1ドルでも少なければ税を免れるのか?

資産価値上昇分に課税する代わり、価値が減少したらその分、税金を払い戻すと言っているが、そんなことが可能か?リーマンは2007年初頭には総額54.6ビリオンダラーのマーケットキャップを持っていたのが、2008年が終わるまでに実質ゼロになった。同時期に資産総額が激減したのは一社ではない。こんな規模の急速なロスに税金の払い戻しで対応できるのか?

* Wall Street Journalの記事の最後に「これは金持ちは税金を払わないという意見の反証になる」とあるが、わたしから見れば見当はずれだと思う。Zuckerbergがordinary income rateで税金を払うのは、彼のstock optionのストラクチャーの問題であり、金持ちが税金を払うかどうかとは関係ない。