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個人情報流出

先週、大学の個人情報データベースが外部から侵入されたことが発覚したらしい。最初はこのデータベースに入ってるのは現役の学生と一部の卒業生の情報のみ、と言われていたのが、あとになって学生のみならず教職員の情報(社会保障番号、生年月日)も入っていることが判明。「現在のところ、情報がどの程度流出したか確認できていないが、念のためにクレジットエージェンシーに連絡して、無料のセキュリティーアラートを設定することをお勧めします」というメールが回ってきた。

社会保障番号と生年月日というのは、戸籍制度のないアメリカにおける個人のアイデンティティの一番基礎である。どのくらい大事かと言うと、証人保護プログラム(凶悪犯罪の内部告発者などが「裏切り者」として危害を加えられないように守る政府プログラム)では新しい「人格」を与えるために、新しい社会保障番号と出生証明書を用意してくれるんだそうである。

さて、セキュリティーアラートを設定するとどのようなことをしてくれるのかという説明は専門のサイトにお任せするとして、ID theft業界内の最近の成長業種(?)は税金払い戻し詐欺なんだそうである。他人の社会保障番号を使って適当な数字を並べたタックスリターンを作成し、税金の払い戻しを手に入れるという作戦で、なにしろあまりに儲かるものだから、暴力犯罪から手を引いてこれに専念している犯罪者も増えているとか。現行では、納税者の手元に還付金がなるべく早く届くように、ファイルしたタックスリターンと、その内容(W-2など)の照合は、なんと還付金が送られたあとで行われるのだそうだ。同一の納税者が(訂正などの場合を除いて)二度、同一年度のタックスリターンをファイルできないようなシステムになっているので、本物の納税者がタックスリターンをしようとしてシステムに拒絶されて、何か妙なことが起こっていると発覚することが多いらしい。だから、犯罪を志す人は、非常に早くリターンをファイルするのが常のようだ。

見方を変えれば、多くの人の嫌うタックスリターンを嬉々として、それも早い時期にファイルするくらいの勤勉さがなければ、犯罪者にもなれないということか。