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帰国するかもしれない場合のリタイアメント資金の運用について

こちらのウェブサイトではいつも勉強させていただいています。このようなサイトを開設、維持していただいて本当にありがとうございます。さて、帰国の可能性がある場合、リタイアメント資金をどの口座で運用したらいいのかについてご意見をお聞きしたく、初めて投稿させていただきます。

アメリカで働き始めて約2年が過ぎ、ビザがJからHへ変わった事もあり、リタイアメントアカウント(Roth IRA)を開きたいと考えています。ただ、Hビザですので、グリーンカードを取らない限り6年後には日本へ帰る事になります。グリーンカードの申請を会社へ希望していますが、まだ最終的な合意には至っていません。

日本へ帰国した場合はIRAのアカウントがどのような扱いになるのかについてFidelityとVanguardへEメールで問い合わせをしてみました。そしてVanguardから、アメリカ市民ではない人間がアメリカ国外でIRAのディストリビューションを受ける場合は、30%の源泉徴収税がかかるけれども、日本の場合は条約によってW-8BENを提出すれば源泉徴収額は10%となっており、IRAについては条約に明記されていないが10%が適用されるだろう、との回答を得ました。
以下、ご確認のため、Vanguardからの回答を抜粋させていただきます。

When an IRA distribution is made to a shareholder with a foreign address, nonresident alien withholding rules will apply. If you are not a U.S. citizen, the statutory nonresident alien withholding rate is 30%. Please be aware, however, that there are exceptions. If you are a resident of a treaty country, you may be eligible for the reduced treaty rate. In order to receive the reduced treaty rate, you must complete IRS Form W-8BEN and include a valid U.S. Taxpayer Identification Number with an original signature. Please note that the 30% withholding is waived if you transfer funds electronically to a U.S. bank.

The list of tax treaty countries is very extensive. The tax treaty rate for non-IRA's, for Japan, is 10%. IRA's are generally not addressed in the treaty articles. However, Vanguard will allow a reduced treaty rate if you complete a Form W-8BEN, with a Line 10 certification.

拠出額までならいつでも引き出せる自由度を考えてRoth IRAを検討していたのですが、今回の回答を得て、果たしてRoth IRAが良いのか、Traditional IRAでも良いのか、もしくは一般の課税口座にしたほうが良いのか、悩んでいます。

この回答によると、日本でIRAのディストリビューションを引き出す場合は、Roth/Traditionalに限らずIRA口座なら引き出し時に源泉徴収されるという事だと思うのですが、とすると、Rothは拠出時にも引き出し時にも税金を払う事になってしまいます。であれば、拠出時に控除が受けられるトラディショナルIRAの方がメリットがあるのでしょうか。

また、いっその事一般の課税口座で運用した方が良いのでしょうか。一般の課税口座ならIRA口座のように引き出しの制限がないので、59歳半以降のディストリビューションについて悩まなくて済みますし、、、。IRAのディストリビューションは10%の源泉徴収、一般課税口座は15%のキャピタルゲイン税率、ならば自由度を重視して課税口座を選ぶという方法もあると思われますか。

アメリカでずっと暮らす見通しが立っていれば悩まなくて良い事かと思いますが、まだその目処が立っておらず、日本へ帰国する可能性がありますので、どうしたらいいか悩んできます。まだ勉強を始めたばかりで、認識が間違っている所があるかもしれません。ご指摘含めて、のぶさんや皆さんならどのようにお考えになるか、お聞かせいただけると幸いです。

日米両方の税法に関わることですし、将来、帰国されるかどうかも不確定と言うことですから、正しい答えはありませんが、考えの参考になりそうなことを書いておきますね。

  • 源泉徴収と税額は別物
  • 日本では銀行預金などは源泉徴収式で税金を取られたと言う意識さえないまま、税金処理が終わってしまいます。しかし米国では源泉徴収はあくまでも予定納税と同じ考えで、実際の税額は確定申告の時に確定します(だから日本語で確定申告というのですね。。。いまさらながらですが)。
    ですので、「源泉徴収=税金を払う」ということではなく、源泉徴収はあくまでも仮の納税だと言うことを理解しておいてください。将来、Rothから引き出す際にどのような課税になるかは分かりませんが、もしRothからの引き出しが米国で非課税のままなら、日本で引き出しても最終的な課税額はゼロ(確定申告で源泉徴収された10%は返ってくる)ということもありえます。

  • 日本での課税は別物
  • Rothにせよ、IRAにせよ、日本の税務署から見れば非課税ではなく、投資口座として課税される可能性があります。ただ、米国で払った税金に関しては(米国で言う)クレジットに相当するものが日本でも認められているようです。そのため、例えばRothは引き出すときに非課税と言うメリットは(日本に納める税金のため)無くなってしまう事もあります。もっとも、有利さがなくなるだけで、他の口座と比べて不利になるとは言えませんが。

  • 課税口座(Taxable Account)
  • これであれば、現在の税率は15%ですから自由度が高く、融通が利くのは確かです。しかし15%税率が続くとは限りません。逆に(米国から見て)外国人であれば適切な処理をすれば(米国では)非課税になる可能性もあります。
    しかしこれもまた、日本で引き出した場合には日本での課税対象となるでしょう。その場合、税率は15%よりも高いこともあり得ます。米国で税金が取られた場合はクレジットとなることもありえますが、それで全て処理が終わるとは限りません。

あえてRothのメリットを取り上げるとすると、(投稿で書かれているように)拠出した金額まではいつでも非課税で引き出せることでしょう。帰国することになったときに拠出した金額を引き出すのもいいですし、預けたままにすることもできます。Traditional IRAの場合、引き出すとその時点で所得税+10%ペナルティとなり、自由度は少なくなります。ただし、帰国するときに引き出す場合、住所変更や米国の銀行口座を閉じる前に全て済ませたほうが無難です。

いずれの場合でも何らかの方法でリタイアのための資金を貯めることは(税金の有無に関わらず)しておくに越したことはありません。特に一時期、外国で過ごすと年金が少なくなったり、外国での(リタイア後の)メリットが得られなかったりして不利になりがちだからです。もし、どれにするか決めかねるようであれば、例えば今年はRoth、次の年は課税口座、その次はTraditionalなど別々のタイプにしておくのも方法でしょう。

源泉徴収と税額は別、それから日米の課税は別として考えるのですね。混乱していた点を指摘していただいてありがとうございました。
それから、税金に関して不確実な要素が多ければ、Roth、課税口座、Traditionalと分散させる考え方もあるのですね。
ちなみにRothの源泉徴収がアメリカでのタックスリターンで戻ってくるかどうかを、出来れば確認しておきたいのですが、こういう場合は会計士や税理士の方へ伺えばいいのでしょうか。

会計士、税理士で外国人のリターンにも詳しい人なら現在の法律にそった答なら教えてくれると思います。どのような形で帰国するかやビザの種類、その時の資産価値などさまざまな要素が関係すると思います。

また、リタイアするときまでの法律や日米間の協定が変わっていることもありえます。そのため、現在の法律にそった内容を聞いても、参考程度と思うほうがいいかもしれません。リタイアして引き出しを開始するまでに何十年もある場合、法律が全く同じと仮定するわけには行かないでしょう。

ただし、外国との二重課税を軽減する今の原則がおおむね変わらなければ、法律が少々変わっても大きな違いはないかもしれません。つまり、日本での税率が20%で、Rothの引き出しがアメリカで課税されなければ日本で20%取られ、もしアメリカで10%課税されれば日本では20%との差の10%が課税され、結局同じ、ということもありえます。細かい部分では違いますが(例えば非課税枠がある場合)、日本からRothが非課税として認められない限り、大枠は変わらない可能性があります。

Nobuさん

丁寧に、そして、とても分かりやすく解説していただいてありがとうございます。

そうですね。おっしゃるように法律や条約は今後変更になる可能性がありますね。

現状は二重課税を軽減する原則で条約が締結されているのですね。

先の投稿の中で税率20%の例を使って説明していただいてますが、この考え方はTraditional IRAでも同様でしょうか?仮に、日本での税率が20%で、Traditional IRAの引き出し時にアメリカでもし15%課税されたとしたら日本での課税は5%になる、というようにです。
仮にそうだとすると、話の蒸し返しになりますが、日本に将来帰る場合は、拠出時に税金控除を受けているTraditional IRAの方がRothよりも税金対策としては総合的に有利になるかもしれない、という仮説が立つのでしょうか?
この辺りは会計士の範疇になってくるかと思いますし、個人の状況によって何とも言えないかもしれませんが、ふと疑問に思った次第です。

もし、そういう仮説が成立するとしても、個人的には拠出額まで引き出せる自由度と確実性を優先してまずはRothから始めようと思っています。

何度も投稿してしまって申し訳ございません。

Traditional IRAの例でも考え方は同様で、sevenさんが書かれた例であれば、確かにRothよりも拠出したときの控除がある分、Traditionalのほうが有利になります。しかし、仮に通常の所得税率が適用されることになった場合、日本の税率よりも高くなる可能性もあります。仮に日本での課税が20%で、米国での課税が25%になれば、不利となります。

将来の課税ルールが分からない状況では、いくつものパターンを考えなければならないので、難しいですね。

Nobuさん

確かに、アメリカでの税率が日本よりも高い場合は不利になってきますね。。。

Nobuさんのアドバイスを参考にさせていただきながら、まずは始めてみようと思います。

何回も丁寧に解説していただき、本当にありがとうございました。

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