カテゴリーで考える

課税のカテゴリーとは?

アメリカの連邦税は、発生した収入の種類によって税率が違います。例えば給与所得は Ordinary Income としての所得税(累進課税)で15%から35%までの税率ですが、キャピタルゲインは15%または5%の課税になります*1。このように、連邦税はいくつかのカテゴリーに分けて課税され、それぞれ税率が違います。 また、税金はそれぞれのカテゴリー毎に計算されます。つまり、給与所得があれば、それの税金が計算され、キャピタルゲインがあれば、それは給与所得とは別に課税されます。あるカテゴリーが利益ではなく損失になった場合は、そのカテゴリーの税金は払わなくて良くなります。 課税のカテゴリーは次の3つに分けられます。
  • Active Income
  • Passive Income
  • Portfolio Income
Active Income は給与や自分のビジネス(自営業)などの収入です。つまりActive Incomeは労働収入です。会社員ならW-2 Formに記載されている額がこのカテゴリーの収入になります。普通はこのカテゴリーの収入に対する税率が一番高く、何とかしてこのカテゴリーの課税対象額を減らす事が節税を考える基本になります。 Passive Income とはその名の通り、受け身=積極的に仕事をしないで得る収入です(FIで大切な不労収入です)。Passive Incomeは Rental Activity と Trade or Business Activityに分けられます。例えば投資用の家を持っていて、賃貸物件として誰かに貸していれば、家賃収入は Passive Income になります。 Portfolio Income は利息、配当金、印税、その他の投資からの収入になります。主に Paper Assetsからの収入になります。このカテゴリーの収入も不労収入になります。

課税対象額

例外はいろいろとありますが、基本的には税金はカテゴリーごとに課税対象額を元に決まります。課税対象額は収入から控除や経費、または損失を引いたものになります。この計算はカテゴリー内で行います。例えばPorfolio Incomeとして株Aと株Bを持っていたとしましょう。株Aを売ってキャピタルゲインが発生し、株Bを売ってキャピタルロスが発生した場合、ゲインからロスを引く事で課税対象額を計算します。カテゴリーの全体としての収益に対して課税されるのです。 カテゴリー全体として課税対象額が計算される、という特徴は戦略的に節税を考える上で重要になります。例外はあるものの、同じカテゴリー内なら利益を損失で相殺することにより、比較的簡単に税金の額を減らす事ができるからです。上記の株の例の場合、もし株Bを売ってしまっても構わない(手放すタイミングを待っていた)のなら、株Aで儲けてしまい、多額の税金が発生する年に手放したほうが良いでしょう。同じ年に利益と損失があることで相殺できます。ただし、節税のためだけに損失を出して投資を手放すのは本末転倒ですので、ご注意ください。 同じカテゴリーの利益と損失は相殺できますが、あるカテゴリーで発生した損失で別のカテゴリーの利益を相殺する事は(基本的には)できません。株で損をした場合、Portfolio での損失になりますが、その損失で給与=Active Income に対する課税額を下げることはできないのです。 しかし、これには例外があります。例えばPortfolio Lossを$3,000まで、Active Incomeの利益を相殺するのに使うことができます。このような例外はさまざまなものがあり、こういった例外でカテゴリーの壁を越えて節税対策が可能になります。節税を総合的に考えると言う事は、カテゴリーの壁を乗り越える例外を知り、どのように効果的に使うか考える事です。
*1:厳密にはLong-Term Capital Gain、つまり1年以上保有した後の売却益の場合です。