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バブルの残影

もうニュースで聞かれた方も多いだろうが、

2007年から2010に掛けて、米国消費者の純資産中央値が39%落下。

先週連銀が公開したSurvey of Consumer Finance 2010年データのリポートでは、バブル崩壊がミドルクラスを直撃した様子が数字になって現れている。

純資産=資産額ー負債額と定義される。例えば、家を持っていても、その家のEquity(=家の市場価値ーモーゲージ残高)しか、純資産の計算には入らない。

どうみても、この純資産39%の落下は、住宅価格落下により家のEquityが消えてしまったのが原因。

純資産が%で大きく減ったグループの特徴を拾い集めてみると、世帯主35~44歳(-54%)、全体の中央値よりちょっと大目の所得(所得分布のTop 20~40%、Δ純資産はー40%)、西部在住(-55%)、都市部周辺(MSA)に在住(-43%)。

住宅バブルが著しかった地域で、これから資産形成時期に入る年齢層が、住宅購入を通してアメリカン・ドリームを追求した結果、バブルがはじけて・・・といったストーリーが統計表の中から次々浮き上がってきて、見ているだけでもちょっといたたまれない気持ちになった。

教科書通りに頭金を2割入れて住宅ローンを組んだとしても、住宅購入は5倍のレバレッジを効かせた投資になる。レバレッジは、儲かる時は儲けを拡大するが、損をする時は損額も拡大するのが特徴で、この純資産39%落下というのも、バブル崩壊とレバレッジの相乗効果。

自宅所有にはお金に単純換算できない付加価値が色々あるので、住宅購入を投資と例えただけでも、「そういう考え方はよろしくない」と叱られてしまうこともある。でも、「アメリカの住宅価格は下がらない」という住宅神話が壊れた今、パーソナル・ファイナンスも、住宅ローンのレバレッジ・リスクや家・不動産の資産リスクについて真剣に考え直して見る機会なのかもしれない。

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