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Larryさん、島を買う

ポピー

先月、Oracleの創業者・CEOの、Larry Ellison氏がハワイの6番目に大きな島、ラナイ島を購入した(背景音楽スタート)。取引価格は$500~600ミリオンと噂されている。Larryさんは、リゾート・ホテル2軒とゴルフコース2つを含め、141平方マイルのこの島の98%を所有することになる。

世界長者番付6番目、純資産推測額$30ビリオンのLarryさんが、$数百ミリオンの島を買うのは、比例スケールで見ると一般家庭がToyota Yarisを買う位の話。

アメリカのお金持ちにも色々な人がいて、例えばここでもよく話題に上るWarren Buffett氏は、庶民的な感覚・視点を持ち続けるお金持ち(Folksyという形容詞がよく使われる)として知られている。

Larryさんは、まさにその正反対のタイプで(こんな本もある)、豪奢にお金を使う。ビジネス面でも武闘派で敵も多く、「なんちゃらは世にはばかる」を絵に描いて額に入れたようなタイプのお金持ちで、行く先々で話題・論争・訴訟・伝説を生んでいる。

Larryさんは、日本好きでも知られていて、シリコンバレーの郊外にある自宅・庭園は桂離宮に模してあり(ここここで見れる。)英語では、「16世紀の日本のエンペラーの住居のレプリカで、釘を一本も使っていない」・・・そんな説明がされている。わざわざ日本から宮大工グループや庭師を呼び寄せて建設した。建設には$100ミリオン以上掛かったという話で、ランドスケープの維持費だけでも年間ミリオン単位だという。

Larryさんは、自宅の近くに馬屋・馬場付きの家をもう一軒(最近まで$19ミリオンで売りに出てたけど、売れたのかな?)、またSF市内にも湾景の見事な家を一軒もっている(隣人の庭の木が景観を妨げるといって訴訟を起こして話題になった)。

レイク・タホにはひそかに隣接の土地3件を買って大きな家を建設中。マリブにも12件ほどの不動産を所有。

住宅バブルが崩壊してから、Larryさんの不動産購入にはさらに拍車がかかる。

2010年に京都東山南禅寺界隈の何有荘を購入。これは文化財レベルの庭園別荘がクリスティーズの競売に掛けられていたもので、購入価格は公開されていないものの、$85ミリオンから入札開始だったという。

同年、ロードアイランドのニューポートに元Astor家の豪邸を一軒($10.5ミリオン。これは実際に見ないままで買ったらしい。ミュージアムにする予定。)。2011年には自己破産した元ビリオネアーEdna Blixsethから、Rancho MirageのPorcupine Creekと呼ばれるプライベート・ゴルフコース付きの豪邸を一軒($49ミリオン)購入。

そして今度のラナイ島購入。

ともかくピカ1でユニークな不動産を買い集めているパターンは分かるのだが、「そんなにいろいろ買ってどうするの?」と不思議がる声も出ている。

ラナイ島にしても、買ってどうするつもりなのかも今はまだ分かっていない。島の以前の持ち主はDole Foodsのオーナーで、パイナップル農園だった島を観光地として開発しようとしながら未完成に終わっているので、Larryさんがもっと本格的に開発してくれるのでは・・・といった期待もあるらしい。

いや、お金持ちのすることは、一般ピープルには中々理解しがいたいですね。

でも、$120ミリオンでムンクの『叫び』を買うよりは、$数百ミリオンでハワイの島ひとつ買った方が、お買い得感があるような気がしませんか?

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