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Facebookの株価が下がって・・・

Facebookの株価が下がり、サクラメントで州予算案に穴が開く。

『風が吹けば桶屋が儲かる』みたいな話だけど、Facebookの初期投資家・創立者・従業員が今年中に株を売って得るだろう収益から、カリフォルニア州政府は$1.9ビリオンの所得税歳入を期待して予算を組んでいた(FBの株価$35を仮定)。取らぬFacebookの皮算用ってやつですね。

FBの株価が$20を切りそうな今、Facebook僥倖効果軽減を憂慮したLegislative Analyst's Office Moody's が、CA州予算の成り行きに軽い警告を出している。まだ年中半だし実際のダメージは年末まで分からないが、場合によっては歳入が予算案より$何百ミリオンか減るかもしれない。

$1.9ビリオンといったら、CA州の個人所得税歳入$60ビリオンの3%強(他歳入も入れたTotal Revenueは$95ビリオン)。予算案崩壊というほどインパクトではない。でも、人口37ミリオンのCA州で、たったひとつの会社のIPOが個人所得税歳入3%を決めてしまうあたりに、CA州財政の問題点が浮き彫りにされている。

富裕層への風当たりの強い昨今だが、アメリカの政府財政は、どんどんお金持ちからの所得税歳入に頼るようになってきている。これは単純に超高所得者の年収がどんどん上がっていく形で貧富の差が大きくなった結果。

お金持ちの多いカリフォルニアは特に極端で、バブルのピークだった2007年にはTop 1%の高所得者が州の個人所得税歳入の48%を払っていた。 (連邦政府の所得税収は38%は、トップ1%の高所得者が払っているという)

カリフォルニアの場合、その大半はシリコンバレーのIT企業関連者達が株を通して得る所得。某G社の重役の一人は、ある年CA州税務署に$200ミリオンのチェックを送ってきたが(逆算すると約$2ビリオン程の収入?)、役所のシステムに桁が入りきらず、その重役さんに頼んで小分けのチェック複数を送り直してもらったそうだ。

前にHigh-Beta Richの課題でもブログ書いたけど、これらの高所得者の株による収入は株価・株相場に連れて大きく上下する。彼等からの所得税歳入を頼っている政府財政も、株価がイケイケの時は潤い、株価が下がれば赤字突入する。

財政学では一般に幅広く安定した課税ベースを持つことが良いとされている。少数のお金持ちからの税収に頼っている現在の連邦政府や州の課税ベースは、理想とかけ離れて狭く不安定なのが実情。

ミドルクラスが不景気に押しひしがれている今、財政赤字の穴埋めに富裕層対象の増税が連邦・州レベルで検討・実行されているので、政府財政のローラーコースターはまだまだ続きそう。

今日の教訓は、狸の皮のご利用は計画的に・・・じゃなくて、狸の皮算用は、狸を取ってから。

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