早いもので、オバマケアももうすぐ1周年。そろそろ2015年度の保険のエンロールメント期間が近付いてきました。
今回の選挙で議会両院の過半数を握った共和党メンバーの間では、「オバマケアを撤廃しよう」という声も出ていますが、撤廃するには何らかの代替政策を打ち出さなくてはならず、そのハードルが高いためにオバマケアは当分は継続するだろうと予測されています。
オバマケアの評価は色々意見の分かれる処ですが、ここでは政治面はスキップして、実際面だけにフォーカスしてみます。
2015年度のオバマケアのエンロールメント期間は2014年11月15日から2015年2月15日までとなっているものの、2015年元日からカバーの始まる保険に入るには、2014年12月15日までにエンロールメントを終えなくてはなりません。(2014年度の保険のカバーは2014年大晦日で終了します)。
また、2014年度からオバマケアの保険に加入している場合、当人が2014年12月15日まで何もしないでいると、原則的に2014年度の保険プラン(もしくは同じようなプラン)がそのまま2015年度に向けて自動更新される仕組みになっています(例外もありますが)。
現在オバマケアに加入している人は、現在のプランが自動更新されるかどうかを知らせる手紙を受け取っているはずです。去年連邦のプログラムにエンロールした人の約9割は自動更新の対象だそうです。
助成金の決定に使われる所得等の情報も、2014年12月15日まで何もしないでいると、去年のものがそのまま使われます。
去年入った保険プランを変えたい、他の保険プランと比較検討してみたい、去年とは所得事情が大きく違うからそれを入力したいといった場合は、2014年12月15日までに済ませないと、2015年元旦には現在のプランやデータがそのまま自動更新されてしまうかもしれないのでご注意下さい。
2014年12月15日を過ぎても、2015年2月15日までなら保険プランを変更(加えて、新規にオバマケアの保険に加入)できますが、新プランが有効になるのは2015年元日よりも後になります。
2015年2月1日から有効になる保険の締め切りは1月15日。2015年3月1日から有効になる保険の締め切りは2月15日です。
去年ほどではないにしても、ある程度の混乱が起きるリスクもあるので(特に自動更新プログラムが混乱を起こしそうな予感)、エンロールメントはできるだけお早目に。
同じプランであっても、去年と今年では保険料や内容が違っていたり、去年は存在しなかったプランがオファーされている可能性もあります。去年は自分にベストだと思ったプランが、今年はベストではないかもしれないので、ともかくHealthcare Exchangeにログインして情報収集をするよう勧められています。
オバマケアに入るか入らないか迷っている人もいらっしゃるでしょうが、保険に加入していない人への罰金は、年々上がって行きます。ここ3年の罰金規則は下記の表の通り。
年度 | 罰金 | キャップ |
2014 | 大人$95(子供$47.50)もしくは世帯年収の1% どちらか高い方 | $285 |
2015 | 大人$325(子供$162.50)もしくは世帯年収の2% どちらか高い方 | $975 |
2016 | 大人$695(子供$347.50)もしくは世帯年収の2.5% どちらか高い方 | $2085 |
2017からの罰金は、2016年の数字をインフレ調整して設定されるようです。
例えば、2015年度の場合、保険に入っていない大人一人につき$325、子供一人につき$162.50の罰金がつきます。この頭数での計算と、世帯所得の2%を比べ、どちらか高い方が実際の罰金額になります。しかし、$975のキャップがあるので、一家族につき$975以上の罰金を要求されることはありません。
罰金は、タックスリターン時に精算して支払うことになっています。
ちなみに、以下のようなケースは罰金は免除されるそうです。
・保険カバー期間の穴が3か月未満だった
・オバマケアの一番安価な保険料が世帯年収の8%を超える
・所得が低くてTax Returnをファイルする義務が無かった
・Hardship Exemption(経済的困難による例外)に当てはまる(定義はこちら)
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