今回はTotal Bond Market系のFund/ETFをちょっとだけ掘り下げます。
例によって表から。
Family | Symbol | ER | Initial | Addtional | Index | Ave.Maturity | Ave.Quality |
Vanguard Fund | VBMFX | 0.22 | $3,000 | $100 | Barclays US Agg Float Adj TR | 6.90 | AA |
VBTLX | 0.10 | $10,000 | $100 | 〃 | 〃 | 〃 | |
Vanguard ETF | BND | 0.10 | 〃 | 〃 | 〃 | ||
Fidelity Fund | FBIDX | 0.22 | $2,500 | $0 | Barclays US Agg Bond TR | -- | AA |
FSITX | 0.17 | $10,000 | $0 | -- | 〃 | 〃 | |
Schwab Fund | SWLBX | 0.29 | $100 | $1 | Barclays US Agg Bond TR | 6.29 | A |
FidelityのAverage Maturityは不明ですが、大体6年程度のIntermediateだと思われます。
FidelityとSchwabのTotal Bond Fundは同じIndexです。Indexの違うVBMFXの方が少しだけFBIDXよりもパフォーマンスは良いようですが、誤差のレベルと言えますのでTracking Indexの違いは無いと言って差し支えないレベルです。
US Total Stock、International Total Stockでの話と同様でSchwab FundはMinimum $100、Addtional $1と使いやすいFundになっています。が、困ったことに非常に大きなNegative Tracking Errorが出ています。
SWLBXは選択肢から外していいと思います。Vanguard/Fidelityともに気になるのは平均Maturityが6~7年と長めな事です。今債権市場はこれ以上下げようが無い超低金利の恩恵を受けて大きく上昇しています。見方によってはバブル状態です。今後いずれかのタイミングで金利上昇のイベントがあると見込まれます。
Bondの理論として、1%金利があがるとMaturity%価値が下がるというものがあります。故に1%金利上昇した場合これらのFundは6%以上のNAVの下がりが考えられます(実際にはそんなに単純ではありませんが)。
VBMFX/VBTLXに既に組み込まれてる状態ではあるのでポートフォリオに偏りが出ることになりますが、個人的にはMaturityの少し低いGNMAを混ぜたい所です。
グラフをみて判るようにVFIIXの方が安定的(Volatilityが低い)です。
Family | Symbol | ER | Initial | Addtional | Index | Ave.Maturity | Ave.Quality |
Vanguard GNMA | VFIIXK | 0.21 | 3,000 | 100 | Barclays GNMA TR | 4.50 | AAA |
VFIJX | 0.11 | 50,000 | 100 | 〃 | 〃 | 〃 |
GNMA(Government National Mortgage Assosiation, aka Ginnie Mae)は唯一のUS政府backedなMBS(Mortogage Backed Security)です。なので、それのみを保有するGNMAはQuality AAAになります。超低金利状態だと借り換えリスクが発生するMBSですが、平均Maturityが5年を切ってて、Total Bondとパフォーマンスがさほど変わらず、AAA構成のGov.BackedなFixed Incomeは魅力的に感じます。
GNMA Fundは投資先として賛否両論の出やすいFundで、嫌う人は徹底的に嫌いますよね。 借り換えリスクを嫌う、MBSを嫌う、そもそもMortogage Assosiationを嫌う(Fannie MaeやFreddie Macを連想するので嫌われがちですが、Fannie Maeから政府出資で分離したという設立のいきさつはともかく、相関関係は無いので基本安全だとは思うのですがねえ)パターンでしょうかね。
後はTotal Bondに比べて分散が激しく悪くなるので、それを嫌う場合もあります。
逆に人によってはTotal BondをGNMAで代替している場合もあるそうです。この場合AAA OnlyとGov.Backedであること、やや低いAve.Maturityが要因でしょうか。
またはAdmiral Fund、VFIJXのminimumが$50Kと高めなので、混ぜる使い方(VBMFX/VBLTX + VFIIX)だとAdmiral Classへの変更が出来ないからいっそのことGNMAオンリーという事かもしれません。
もっとも先でも述べましたがTotal BondにGNMA Securityも混ざってるので、わざわざGNMAを増やす必要は無いという見方が一般的ではあります。
Quality毎の組み込み率は
Symbol | AAA | AA | A | BBB | BB | B | Below B | Not Rated |
VBMFX/VBTLX | 73.05 | 4.30 | 11.77 | 10.88 | ||||
FBIDX/FSITX | 75.82 | 4.81 | 11.52 | 7.78 | 0.02 | 0.03 | 0.03 | |
VFIIX/VFIJX | 100.00 |
となっており、FidelityはBB以下の保有もあるもののAAAの率が少しだけVanguardに比べて高くなっています。
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