今のわたしの勤め先は州立大学なので、普通の企業のリタイアメントプランと少し違う点があります。
州によっては今でもpension planのある所もありますが、うちはpension planはなく、個別プランのみです。けれど、この個別プランはpre-taxで拠出できる額の上限が非常に高いのです。一般企業の401(k)にあたるのは、non-profitでは403(b)ですが、うちはその他に401(a)、457(b)というプランがあり、まずは401(a)、次に403(b)、それ以上にお金を貯めたいときは457(b)に拠出するという決まりになっています。
401(a)は三十歳以上、FTE (full time equivalent) 0.5以上(週40時間働くのが普通「フルタイム」だから、おおまかに言って、週に20時間以上働く人)は全員加入が義務づけられていて、限度は給料の5.5%、これには大学からマッチが付きます。403(b)、457(b)はマッチなしの任意加入ですが、それぞれ限度額が401(k)と同じなので、今年なら$16500ずつで合計$33000。(50歳以上のcatch-up条項を除く。)401(a)と合わせると、相当な額(給料の全部?)をpre-tax basisで拠出することができます。(この上に、さらにIRAをすることもできる!Pre-taxにはならないけれど。この上限ギリギリまで拠出している人はどれくらいいるのだろう?)ひとつ困るのは、ネット上の「あなたは十分に貯蓄していますか?」を計算するサイトでこのpre-taxの額を入力すると、必ずエラーが出てしまうことです。
うちのプランはTIAA-CREFとFidelityのどちらか(または両方)を選ぶことができるのですが、Fidelityから「リタイアメントプランのご相談に乗ります。一対一のconfidential consultationです。ご希望の方は電話、もしくはウェブで予約してください。」というメールが来たので、一度行ってみることにしました。
わたしは個人で持っている口座は単独の株を買って遊んでいますが、職場のリタイアメントプランは手間のかからないターゲット型ファンドにしています。Consultationとは言ってもFidelityのrepだから、当然Fidelityのプランを勧めるんだろうとは思っていたのですが、行ってみると結構面白かった。
同じターゲット型ファンドでも、会社によってかなりその内訳が違うのですねえ。普段は二つの会社の似たようなファンドを並べて比べることはあまりしない(いや、投資する前にぜひやるべきなのでしょうけれど、とくにターゲット型ファンドに投資するときは、いろいろ考えるのが面倒くさいからそうするわけで、必然的に(?)リサーチもややおざなりになってしまいます。言い訳。)ターゲット型はその中にいくつものファンドが入っているわけですが、だからといって、必ずしも十分にdiversifyされているわけではないというのも実感しました。(一つの会社の別の名前、別のカテゴリーのファンドに、同じ企業がいくつも重なって入っている。これじゃ全然、diversifyになってない!)
このconsultationの結果、わたしがリタイアメントプランの内訳をどのように変更したかは、これは「confidential consultation」なのでここには書かないとして(笑)、ターゲット型ファンドで悪いことはないけれど、やっぱりちゃんとファンドを選んで毎年リバランスする方がいいのかな、という印象を受けました。ターゲット型ファンドに入ってるファンドは、必ずしもその会社のトップクラスのファンドばかりではないからです。
この夏のNew York Timesの記事に、「会社の経費削減のために就業時間短縮にあって、予定外の休暇を余儀なくされたら、その時間をつかって自分のファイナンスを見直しましょう。ウィークデーの昼間でないと片付けられない仕事を片付けてしまいましょう。」というのがありましたが、ファンド選びはそういう機会にぴったりかもしれません。
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