Warren Buffettの独特のユーモアの散りばめられたBerkshire Hathawayの年次報告書は、会社の業績報告だけでなく読み物としても面白いというので、いつの頃からかビジネスやファイナンス関係の人々の間では必読書となっているらしい。この土曜日に2009年度のannual reportが同社のサイトにアップされた。
オマハ、ネブラスカの住む人々のどれだけがBRKの株主なのかは知らないが、とにかく地元ということで、地元紙Omaha World Herald(地方紙のくせに大層な名前だ)は特集を組み、同紙のビジネスライターとのライブチャットまでやっていた。経済欄にはWarren Watchというセクションまである。まあ、他に誇ることの少ないオマハの名物の一つだから…。(他にオマハ名物とされるのは、Union Pacific(鉄道)、ConAgra(食品、リコールになったPeter Panピーナツバターの親会社)、Gallup(意見調査会社)など。あと大学フットボールや大学野球もさかんらしい。)何しろ、土曜日のOmaha.comウェブサイトのトップ見出しは、ネブラスカ出身のオリンピック選手の話、チリの地震、それからBRKのAnnual Reportだったくらいだから。(う〜ん、それにしてもローカルだ。)
今年のannual reportを読んで(と言っても、わたしは数字の部分はほとんど素通りだが)の第一印象は、「これといった名文句がない!」という不満である。去年はmosquito in nudist beachだとか、derivativeの危険性を性病に例えたりなど、なかなか笑わせてもらったのだが、今年はそういう辛辣なユーモアがあまり見られない。ネット上の掲示板でも、「どこかページを読み落としたかと思ってもう一度読んでみたけど、今年は名文句が少ない。」というコメントを見かけたから、そう思ったのはわたしだけではないのだろう。
しかし、言いたいことははっきり言う爺さんである。「うちの会社はtoo-big-to-failなどと言って他人様(=政府)の善意(=bail out)に頼るような経営はしない。」Too-big-to-failな会社の皆さんから、これに対する反論を聞いてみたいもんだ。あと、今年に入ってBurlington Northern Santa Fe鉄道を買収したことを受けて、株主総会の案内の最後に、「追伸、皆さん、鉄道で来てね。」というところもちょっぴりお茶目かも。
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