今日は税金申告の締め切り日。ニュースを見ると、「減税で得するのは、大金持ちばかり」というような見出しがいやでも目にとまる。
The Top 10 Tax Breaks — And How They Help The Wealthy The Most
これはHuffington Postの見出しだけど、ここに挙げられたtax breakの内容はというと、
1. Tax-free health insurance contributions. (健康保険の雇用者負担部分は、所得としてカウントされないので、所得税がかからないこと。)
2. The mortgage interest deduction. (住宅ローンの利子部分が、所得の控除対象になること。)
3. Treatment of capital gains at death. (相続時のキャピタルゲインの扱い。)
4. Tax-free contributions to 401(k)s. (401(k)拠出分は所得から控除になること。)
5. Exclusion of net imputed rental income. (自分の家に住んでいると、自分に対して「家賃」を払うべきであるわけであるが、その「家賃」は所得と勘定されないこと、という解釈で合ってるのかな?正直なところ、意味不明。)
6. Deductibility of state and local taxes. (州税、地方税が控除の対象になること。)
7. Acclerated depreciation. (加速減価償却って日本語で合ってるんですか?)
8. Capital gains. (キャピタルゲインの税率が一般所得より低いこと。)
9. Deductibility of charitable contributions. (チャリティへの寄付が控除になること。)
10. Employer plans. (401(k)以外の雇用者プラン。)
これって、うちみたいに「年収$250K以上の高額所得者は増税」論議を全く心配しなくてもいいような収入でも、ほとんどが該当する。1、2は当然のこと、3はうちはアメリカ国内で相続する心配(?)はないから関係ないけど、親御さんが1950年代に3万ドルで買った家を相続して50万ドルで売った、なんてのは普通の家庭でも十分ありそう。その場合のコストベーシスの計算法をいきなり変えられると、今までの相続対策が大きく狂う人は多いと思う。5は「収入」の哲学的解釈の問題のようだからさておくとして、7を除けば残りの条項もたいてい当てはまる。個別株を売買すれば当然のこと、IRAや401(k)の外でファンドを買えば、ほとんどの場合、自分で積極的に売買しなくてもキャピタルゲイン、ロスが発生するし。
総額では高額所得者がさまざまなtax breakで節税できる額は非常に大きいのだろうけれど、控除の恩恵を受けているのはいわゆる高額所得者だけではない。アメリカの財政立て直しのためには増税はやむを得ないだろうけど、こういった多種多様なtax breakがどういう末路を辿るのかを注視すべきなのは、大金持ちだけではないのである。
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