前回のポスティングで税法改正の法案審議開始の法的な前提条件とも言える「予算決議(Budget Resolution)」が10月19日に上院を通過した点に触れたが、今日、同決議が下院で216対212にて可決された。予算決議は両院一致で可決される必要があり、下院では以前に別の内容で決議が可決されていたが、異なる内容に関して両院協議会ですり合わせを行うという時間を節約するため、上院で可決されたバージョンそのものが下院でも可決され、一気に両院一致予算決議の可決となった。
下院が上院のバージョンそのものを両院協議会を通すことなく可決するケースはそんなに多くはないが今回はそれだけ税法改正を今年中に実現させなくてはいけないという共和党指導部の決意が固い、というかプレッシャーが強い、ということだろう。でないと2018年の中間選挙では完敗が予想されるからだ。特にオバマケア廃案の審議過程で党内影響力を強めてきたFreedom Caucusが上院決議直後にカンファレンスコールを持ち、Caucusとしては基本上院決議を指示するという意思表示をしたのは大きかっただろう。
これでいよいよ待望の下院歳入委員会から法案原文が出てくるステージがセットされたことになる。法案原文の骨子はとっくに完成していると推測されるが、一週間後の11月1日か2日に公表されると言われている。原文が公表された際に興味深い点としては、課税ベース拡大策、海外法人と米国法人を同じ土俵にするとしている点に関する具体的な規定、25%パススルー課税の抜け道防止策、金利の損金算入制限法、個人所得税の35%超のブラケットが制定されるのか、などの諸疑問に対する詳細だろう。
それにしても今週はレーガン大統領が1986年の税法改正に署名してからちょうど31年。30年ぶりの大型改正というフレーズが多用されているが正確には31年ぶり。
でもレーガン大統領と異なり、トランプ大統領は相変わらず「JFK暗殺の機密文書ファイルを公開する」と急に思いついたようにTweetしたかと思うと「税法改正は12月いっぱいには俺が署名することになるだろう。ただ、本当に12月末まで待たされることにはならないと思うけどね」といつも通り何の理由もなく断定的に楽観的だ。オバマケア廃案の時も大統領就任までは「即廃案」とだけ言っていたのに就任後急に「廃案+新案に置き換え」と考えが変わり、その後も秋空というか「You change your mind like a girl changes clothes…」(この歌詞はKaty Perry、これは分かったよね?)のように意見がEver Changing Moodとなり、結局廃案失敗となった苦い経験があるが、今回も急に立法プロセスが始まる直前に「401(k)は温存」とか「数週間後に俺がもっと凄い大綱を発表する」とか散々かき回している。Ever Changing Moodと言えばPaul WellerのThe Style Councilは当時超「オシャレ」ないい感じのBritishバンド! 神宮前のclub DとかでShout to the Topとかプレイされたの懐かしい。Ever Changing Moodはビートの効いたバージョンとピアノバラードバージョンがあるけどやっぱりバラードの方が断然いい。
で、トランプ大統領だけど、上院との軋轢もかなり表面化してきて、それでなくても時間的に綱渡りの立法プロセスが更に複雑にならないことを願う。なにせDestination Unknownな大統領なので。Destination Unknownと言えばMissing Persons。The Style Councilとは何の接点も共通点もないL.A.のバンドだけど、これはこれで格好いい。特にTerry Bozzioのツインバスのドラムは最高。ベストトラックは「Mental Hopscotch」。
課税ベース拡大で一番揉めそうなのは個人所得税を算定する際の州税控除。完全撤廃は法案が出る前から既に暗雲が立ち込めていて、$400Kまでの所得(おそらくAGI)であれば認めるとか妥協案が噂されている。まあ150兆円規模の赤字が今後10年間容認されている予算決議なんだから歳入面に関してはある程度弾力的に対応することになるんだろう。
とまだまだ予断を許さない状況だけど、とりあえず税法改正に向けて又一歩前進でした。
下院が上院のバージョンそのものを両院協議会を通すことなく可決するケースはそんなに多くはないが今回はそれだけ税法改正を今年中に実現させなくてはいけないという共和党指導部の決意が固い、というかプレッシャーが強い、ということだろう。でないと2018年の中間選挙では完敗が予想されるからだ。特にオバマケア廃案の審議過程で党内影響力を強めてきたFreedom Caucusが上院決議直後にカンファレンスコールを持ち、Caucusとしては基本上院決議を指示するという意思表示をしたのは大きかっただろう。
これでいよいよ待望の下院歳入委員会から法案原文が出てくるステージがセットされたことになる。法案原文の骨子はとっくに完成していると推測されるが、一週間後の11月1日か2日に公表されると言われている。原文が公表された際に興味深い点としては、課税ベース拡大策、海外法人と米国法人を同じ土俵にするとしている点に関する具体的な規定、25%パススルー課税の抜け道防止策、金利の損金算入制限法、個人所得税の35%超のブラケットが制定されるのか、などの諸疑問に対する詳細だろう。
それにしても今週はレーガン大統領が1986年の税法改正に署名してからちょうど31年。30年ぶりの大型改正というフレーズが多用されているが正確には31年ぶり。
でもレーガン大統領と異なり、トランプ大統領は相変わらず「JFK暗殺の機密文書ファイルを公開する」と急に思いついたようにTweetしたかと思うと「税法改正は12月いっぱいには俺が署名することになるだろう。ただ、本当に12月末まで待たされることにはならないと思うけどね」といつも通り何の理由もなく断定的に楽観的だ。オバマケア廃案の時も大統領就任までは「即廃案」とだけ言っていたのに就任後急に「廃案+新案に置き換え」と考えが変わり、その後も秋空というか「You change your mind like a girl changes clothes…」(この歌詞はKaty Perry、これは分かったよね?)のように意見がEver Changing Moodとなり、結局廃案失敗となった苦い経験があるが、今回も急に立法プロセスが始まる直前に「401(k)は温存」とか「数週間後に俺がもっと凄い大綱を発表する」とか散々かき回している。Ever Changing Moodと言えばPaul WellerのThe Style Councilは当時超「オシャレ」ないい感じのBritishバンド! 神宮前のclub DとかでShout to the Topとかプレイされたの懐かしい。Ever Changing Moodはビートの効いたバージョンとピアノバラードバージョンがあるけどやっぱりバラードの方が断然いい。
で、トランプ大統領だけど、上院との軋轢もかなり表面化してきて、それでなくても時間的に綱渡りの立法プロセスが更に複雑にならないことを願う。なにせDestination Unknownな大統領なので。Destination Unknownと言えばMissing Persons。The Style Councilとは何の接点も共通点もないL.A.のバンドだけど、これはこれで格好いい。特にTerry Bozzioのツインバスのドラムは最高。ベストトラックは「Mental Hopscotch」。
課税ベース拡大で一番揉めそうなのは個人所得税を算定する際の州税控除。完全撤廃は法案が出る前から既に暗雲が立ち込めていて、$400Kまでの所得(おそらくAGI)であれば認めるとか妥協案が噂されている。まあ150兆円規模の赤字が今後10年間容認されている予算決議なんだから歳入面に関してはある程度弾力的に対応することになるんだろう。
とまだまだ予断を許さない状況だけど、とりあえず税法改正に向けて又一歩前進でした。
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