所得が多くなればそれだけ寿命が長くなるのは、比較的良く知られている事実です。例えば国の平均所得と寿命は大体、一緒に伸びていきます。平均所得が上がれば、より良い医療を受けることができるようになり、その分、寿命も延びます。また、個人ごとでも同様の傾向が見られ、平均すればお金持ちのほうがよりよい医療を受けて長生きできるようです。
ところがこの「所得が高いほど、寿命が長い」ことによって、公的年金などは逆進的であるかもしれないといっている記事があります。
寿命には格差がある [PDFファイルです]
逆進的とは、所得の多い人のほうがより得をする(ように見えて)不公平感があることを指します。長生きするとその分、もらえる年金の合計も多くなるからです。だからと言って所得が高かった人が長生きしたら年金を減らすなどと言うことはできませんよね。不公平感を減らすために、今後は所得の高い人ほど、年金負担を多くするという可能性もあります。日本でもアメリカでも、現在、年金(アメリカは社会保障)の保険料は年収に対して一定割合ですが、これが累進的になる日も来るかもしれません。
また、上記の記事では所得格差のあるアメリカのほうが日本よりもより寿命の違いが大きいと言っています。国民健康保険がなく、医療保険が基本的に民間だけのアメリカでは頷ける話です。
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