<span style="color:red;">[更新:Bloombergの記事へのリンク切れを修正しました。]</span><br/>
Target-Date Fundは主にリタイアメントプランで提供されることが多いファンドですが、アメリカ上院の委員会で問題視されているようです。<br/>
<br/>
Target-Date FundはLifecycle Fundとも呼ばれ、401(k)で従業員が何も選択しなかった場合に自動的に選択されるようになってから拠出額が伸びているそうです。<br/>
<br/>
<a href="http://www.bloomberg.com/apps/news?pid=20603037&sid=aDUMt4vNvTzU">Kohl Says Target-Date Funds May Present Conflicts of Interest </a> [Bloomberg.com]<br/>
<br/>
記事によると手数料、選択の余地がないこと、利害の衝突などが問題となっているようです。アセットアロケーション(資産分配。株や債権などの投資割合を決めること)がどのように変わるか一般の人が理解していないことが問題です。<br/>
<br/>
私はあまりTarget-Date Fundのファンではありません。理由は<br/>
<ul><li>アセットアロケーションが変わる</li>
歳を取ったら株から債権へ比重を移すことは良いとしても、そのやり方(記事ではGlide path)をファンド会社は変えてしまいます。これでは当初考えていたリスクと違う物になっていまいます。
<li>安全な投資先の割合が少ない</li>
私個人の考えでは、リタイアメント資金は安全な投資先とリスクがある投資先をミックスすると良いと思っています。安全な投資先とは通常、Cash(現金資産)としてMoney MarketやCD、場合によっては国債などです。これを何割か常に確保し、それに加えて株や債権を運用すると良いと思っています。Target-Date FundでもCashとして運用する部分はありますが、若いうちはその割合が低く、さらに上記のGlide-pathに従って割合が変わってしまいます。
<li>名前が誤解を招いている</li>
例えば2030という名前がついていると、2030年頃にリタイアして、その時点で安全な運用方法になって老後を安心して暮らせると思ってしまいます。しかし、実際には平均寿命を計算に入れて2050~2060年頃までの運用が想定されています。本来であれば2050年頃に亡くなる人用のファンド、というべきだと思います。もっとも、このネーミングでは誰も投資したくないと思いますが。。。
平均寿命でぴったり寿命をまっとうできればいいですが、そうなるとは限らないのですから、資産運用もその人の状況(特に健康状態)に合わせて変える必要があります。Target-Date Fundはそこまで考えてくれません。
</ul>
<br/>
Target-Date Fundは規制などによってさらに変更が加わると思います。ファンドの変更には今後も注意し、場合によっては運用先を見直す必要があります。<br/>
コメントを追加