IRSや州税務署によると、タックスリターンをめるぐ詐欺犯罪数が急増している。
一番多いのはID Theft タイプの詐欺で、一般市民の名前・ソーシャル・セキュリティーナンバーなどの情報を手に入れた犯罪者が、オンラインで数字をでっちあげたタックリターンをEファイルし、勝手にリファンドを横取りしてしまうもの。
E-Filing and the Explosion in Tax-Return Fraud
今や、個人タックスリターンの80%はなんらかの経由でEファイルされている時代。
確かに、オンライン・ファイリングは基本的なID情報さえあれば本人でなくても誰でもできてしまうので、そのカジュアルさにつけこんだ詐欺らしい。
例えば、ジョージア州ではリファンドを要請するタックス・リターンの4%が何らかの詐欺関連というから、この種の犯罪の規模が想像できる。
州によっては、リファンドをチェックの代わりにPrepaid Debit Cardに入れてくれる制度もあり、足がつきにくいのか、犯罪者はそれを使うことが多い。
どこから個人情報が洩れるのかというと、Tax Preparerのオフィスに忍び込んで盗んだり、州税務署のデータベースをハックしたり、公共機関・病院や法律事務所の従業員が患者・顧客データを盗み出したりする例がある。
2011年、オレゴン州では25歳の女性が自分の名前を使って$3ミリオンの所得をタックス・リターンに詐欺申告し、$2.1ミリオンのリファンドをリクエストした事件があった。この話にはオチは、オレゴン州税務局は求められるままに、$2.1ミリオンのリファンドを発行してしまったこと。いや~びっくり(汗)。
税務局の事後調査によると、このリターンは数字がマッチしなかったため、州税務局内部レビューを受けている途中、誰かがオーバーライドして発行 OK しちゃったらしい。横の連絡の苦手なお役所なら、ありそうな話。
この女性はPre-paid Debit Cardに入れられた$2.1ミリオンのリファンドから、15万ドルを使ったあと、「カードを紛失した」とレポートした所で、税務局が気づき逮捕された。
IRSも州税務局も、詐欺リターンをスクリーニングする技術を改善したから・・・と言ってはいるものの、どうなんでしょうね。
念のため、タックスリターンのファイルはお早めに・・・ということらしい。
また、税金プロを装った詐欺も増えている。顧客のリターンをそのまま自分の口座に送らせたり、ちょっと数字をいじってリファンド額を増やし、増えた分を自分のものにしたり。凝った所では、大手Tax Preparerフランチャイズのオフィスに似せた事務所を構え、顧客(=被害者)がやってくるのを待っている例もあるという。
運悪く、犯罪者にリファンドを横取りされてしまった場合、自分がIDの正当の持ち主であることを証明し、最終的に自分のリファンドをゲットするには、かなりの時間と労力が必要になる。IRSや州税務局も、ID Theft 被害者向けのオフィスを拡大して対策を急いでいる。
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