オバマ大統領の景気刺激策のうち、ほぼ誰でも恩恵を受けるのがこのMaking Work Pay と呼ばれる減税措置です。日本語では所得税減税、もしくは所得税還付と訳されています。最大で
2008年に実施されたクレジット還付措置とは違い、小切手が送られてくることはありません。代わりに普段の給与から天引きされる税金が少なくなり、手取り額が増える仕組みです。
クレジット金額
実質的にもらえるクレジット金額は労働収入の6.2%で最大で$400(独身)または$800(夫婦合算)となります。労働収入が$6,450以上(独身)、または$12,900(夫婦合算)で満額もらえることになります。
収入制限
満額をもらうためには、独身の場合はAGI(Adjusted Gross Income、修正総収入)が$75,000以下、夫婦合算申告の場合はAGIが$150,000以下である必要があります。それ以上になるとクレジットが年収に応じて減らされます。AGIが独身で$95,000以上、夫婦合算では$190,00以上になると全くもらえなくなります。
受け取り方法
企業などに勤めている場合は特に何もしなくても構いません。雇用主が毎回の給与から差し引く税額を少なくして、その分、手取りが多くなります。遅くとも4月1日はこの変更を行うことが義務付けられています。自営業の場合は四半期ごとの納税額を$100、少なくすることでメリットを得ることができます。
社会保障を受け取っている場合
既に働いておらず、社会保障(日本の国民年金に相当)を受け取っている場合、$250を受け取ることができます。
期間
このクレジットは2009年と2010年に限って実施されます。
確定申告
(来年2010年に提出する)2009年の確定申告でクレジットを申告する必要があります。このMaking Work Payはあくまでもクレジットなので、普段の給与からの税金の減額はそれを見越して行われているだけです。最終的には通常の所得税と同様、他の税金と合わせて計算され、差額は還付もしくは追加納税となります。
ただし、ほとんどの人は上記の通り、普段の給与から税額が少なくなっているので、申告をする頃には受け取り済みとなっているはずです。予想される税額と、普段の給与から引かれる税金が違う場合、早めにW-4を提出して源泉徴収額を調整すると良いでしょう。
景気刺激効果があるか?
このMaking Work Payクレジットですが、皆さんはどう思われますか?年間で$400ですから、一月当たりではおよそ$33、2週間に一度の給料日の場合は$15ほどの減税です。夫婦合算でもその倍ですから、どのくらい「減税を受けている」と実感できるでしょうか?
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