まだ投資未経験のものです。このサイトには大変お世話になっております。
金利が上がると債権の価格が下がるとのことですが、
これからアメリカが利上げをするのがほぼ確実にわかっている状況では
今bondを買うのは悪手でしょうか?
投資を始めるなら早いほうがよく、いつ買いはじめても長く持っていれば結果は同じだとこのサイトや他を通して学んだものの、
下がるとわかりきっているものを買うのはタイミングが悪いのではないかとどうしても思ってしまいます。
分散投資が正解だと学んだものの、今はBondを避けてStockだけをとりあえずもち、一通り利上げが収まった段階でBondを買うのがおすすめですか?
そしてもう一点、Bond fundを買うと元本割れの危険性がありますがBondそのもの(T-Bond)を買うと事実上元本割れリスクはゼロですよね。さらに州税もかからないようなので魅力的に感じます。
利上げのこともありBond fundの代わりにT-Bondをもつポートフォリオにしようとしたらやめておけと思いますか?
VBTLXのSEC yieldが2.37%で米国債10年が2.32%でした。途中で解約する予定はありません。
ここのサイトのGoogleカスタム検索で「悪手
通りすがり 2017/10/03(火) - 20:22ここのサイトのGoogleカスタム検索で「悪手」を検索すると通りすがりのコメントばかり・・・という。
で、最近だと https://www.fiplanning.com/node/3045 で
> 私は「今」Bond/Bond Fundに投資先を替えるのは非常に悪手だと思いますよ。
なんて述べてて、まあ実際にBond Fundは1 yearでダメダメ状態ですが、あれはあくまでも微妙にマーケットタイミングを見るような話だったので、タイミング見るってなら「この先金利上げでNAV下がりが丸わかり」なBondに投資先を「替える」なんてのはよろしくないと思う、という話です。
未投資な方や、マーケットタイミングなんて見ませんよオーソドックスなIndex投資をしたいですよ、という人には、いつものように「自分が耐えれるアロケーションで放置」を勧めます。
なので「Stock ◯%、Bond□%」での想定下落幅のうち、耐えれる割合で行きましょう。
個別Bond、特にTreasuryってのは悪くはありませんが、Treasury DirectだとAuction形式ですし、Secondary Marketもちょっと普通の株に比べると難しいです。
Ladder組まないと利回り変更に追従できませんし、Maturityも長過ぎるものは扱いづらいですし。
今現在VBTLXと米国債10年物がほぼおなじYieldでも、VBTLXはある程度金利追従しますが、米国債はMatureまで一定です。
SchwabとかだとTreasury Secondary Market持ってる上に手数料無料ですけど、決して流動性が高いわけじゃないですからね。
そういった面倒くさい事を一手に引き受けてくれる普通にBond Fundがいいと思いますよ。特に投資初心者には。個別Bond取引は上級者(+お金持ち 笑)向け。
どうしても税金が気になるならState Bond FundとかTax Exempt Bond Fundでいいかと思います。
債券ETF持ってます
通りすがりX(ゲスト) 2017/10/03(火) - 20:27期待利回りは昔より大幅低下していますが必ずしも持ったら損とは言えません。
現在、銀行間短期金利は年1-1.25%ですが10年物は年2.3%前後なので、
短期金利が今後10年の平均で2.3%未満なら10年債の方が特だと言えます。
また利上げ局面とはいえ、今後1年間で利上げは2回(計0.5%)しか織り込まれてません。
あるいは、もし20年間中途換金しないというのであれば20年で2倍になるEE bond
というヘンテコ商品もありますね。
https://www.treasurydirect.gov/indiv/research/indepth/ebonds/res_e_bond…
タイミングに賭ける投資スタイルでなくてかつタイミング以外に
jinmei 2017/10/04(水) - 02:43タイミングに賭ける投資スタイルでなくてかつタイミング以外に債権を外す理由がないのであれば、私も、今後の利上げが見込まれるということだけの理由で債権を避ける必要はないと思います。
「下がるとわかりきっている」とありますが、債権についてはこれまでもう何年も同じことが言われてきて、それでも好調が続いてきました。何年か前にそういう理由で買わずに、「一通り金利が上がった段階で買おう」と思っていた人は、少なくともいまのところ結果的に機を逸したことになるわけです。同様に、今後のことも結局のところはどうなるかわかりません。FRBの利上げ自体も、ニュース等からすればほぼ確実と言えるのでしょうが100%起きると保証されたわけでもないですし、政策金利が上がっても長期金利や中長期の債権への影響がどの程度になるのかも正確にはわからないでしょう。何かの理由で株式市場の調子が急に悪くなってむしろ債権が買われる事態になるかもしれません。そもそも、本当に「下がるとわかりきっている」なら、それは現時点での価格に十分に織り込まれているはずで、いますでに十分に下がっていることになるはずです。
結局のところ、マーケットタイミングを見切る能力のない多くの人にとっては、「わかりきっていることなどない」ことを自覚して、自分の許容する範囲のリスクを周囲の情報に惑わされずに取ることが大事だと考えます。
> そしてもう一点、Bond fundを買うと元本割れの危険性がありますがBondそのもの(T-Bond)を買うと事実上元本割れリスクはゼロですよね。さらに州税もかからないようなので魅力的に感じます。
この部分、少し混同があるように思います。ここで「Bondそのものを買うと事実上元本割れリスクはゼロ」というのは、米国債のデフォルトリスク(信用リスク)がほぼゼロだということを差していると思いますが、同じくらい安全な債権で構成されたbond fundを買えば、その意味でのリスクはやはりほぼゼロだといってよいはずです。一方、Bondそのものを買っても、償還前に売れば元本割れのリスク(価格リスク)はありますし、逆にfundの場合でも構成している債権の残存期間に比べて十分長く保有していれば、個別債権を償還まで保有しているのに近いレベルまで価格リスクも下がるはずです。同様に、税金の効果についても、望むなら州税がかからないbondだけで構成されているfundを買うこともできます。
また、たとえ額面での元本が保証されようとも、bondの利率を上回ってインフレが進行すれば実質的には損をすることになるという点も落とし穴です。こういうときは通常金利も上がって債券価格が下がりますから、途中売却しても結局損になりますし、インフレに負けているという意味で償還まで持っても損になります。そして、この点もBondそのものを買ってもfundでも同じですし、インフレがどの程度進行するかはやはりタイミングを測る能力のない人にはわからないことです。
結局、Bondそのものを買うかfundにするかは、こうした問題よりも、(個別bondの安全性が問題にならないbond限定でその意味での分散効果は必要ないとして)手数料を払うかわりに再投資等の手間が省けるという点を重視するかどうかの問題ではないかと思います。個人的には、十分手数料の安いfundであれば自動再投資にしてほったらかしにしておけるfundの方が、とくにはじめての方には向いているのではないかと思います。
なお、T-Bondやbond fundとは別に、I Savings Bondも検討の価値があると思います。複利効果は得られませんが利子への課税を先送りできて引き出し時は州非課税になりますし、しかも物価連動金利なので今後インフレになってもそれなりに追随してくれます。
私自身も、債権クラスにはI savings bondとbond fundの組み合わせで投資しています。いま現在はポートフォリオ上十分な程度の残高があるのでそれほど増やしていませんが、過去数年「もうbondは危ない」と言われている間も気にせずに買ってきました。今後も、ポートフォリオバランス上必要であればFRBの動きに関わらず買い足すことでしょう。
下がると思うなら、現金、預金に近い形で持つ。
自己責任で(ゲスト) 2017/10/04(水) - 15:19下がると思うなら、現金、預金に近い形で持つ。
株の方が問題のような気がする。
ただ、投資を早く始めるのは大事なので、ミニスケールでは始めると良いかも。すべて自己責任で。
皆様の回答に感激しております
Bond(ゲスト) 2017/10/04(水) - 23:24皆様
ありがとうございます。1日でこんなに長文で返事がついて非常に感動しております。
調べることが山積みですが、急ぎ、皆様にお礼を申し上げたく思います。
通りすがり様
まさに通りすがり様のコメントやブログ等で「悪手」という言葉を覚えたのだと思います笑
漢字変換しても一発で出てこないので投資家の方々のワードなのかなーと思っておりました。
未経験だからこそオーソドックスなIndex投資をしたいと思うしいったん始めたら利上げがあろうが手放さないようにしようとは思うもの
はじめの一歩で躓きたくないとタイミングを見てしまうのですよねー。。
Treasuryについてはまだよくわからない部分はありつつもとりあえず私向けではないとわかったのでひとまずやめようと思います。アドバイスありがとうございます。
ただ疑問なのですが、T-Bondなどの債権は期間が満了したら必ず元本が返ってきますがBond Fundになると期間満了というのはないので最悪の場合何十年後かに価値が下がったまま現金化する可能性はあるのですよね?
通りすがりX様
EE Bondというものを教えていただきありがとうございます。まだ追い付いていないのですがじっくり調べさせていただきます。でも元本保証で20年で2倍ということは利回り3.4%ほどが確定ということなので、もしかしたらこれ私にとってかなりいいものかもしれないです!
投資未経験のためリーマンショックみたいなものでがくんと下がるのがどうしてもこわいので。汗
一部をEE Bondにして他をStockとBondのバランスのいい投資をするという方向になるかもしれないです。
Jinmei様
すでに織り込まれている、なるほどなるほど!
「わかりきってることなどない」と自覚し、利上げが来るからBondを買い控えるというのは無しにしようと決まりました。ありがとうございます。
>同じくらい安全な債権で構成されたbond fundを買えば、その意味でのリスクはやはりほぼゼロだといってよいはずです
とのことですが、Bond fundをみてみるとここ1Yearはマイナスになっているようで、それが怖いなと思っております。長年もてば確実に元本以上になるというものでもないですよね?事実上はそうなのでリスクほぼゼロなのでしょうか。
ちなみにカリフォルニアなのでCAのBondを買っても節税にはならなそうです。
Bond Fundを買うなら(たぶん買うことになりますが)オーソドックスにVBTLXにしようと思っています。
そしてI Saving Bond!まだまだ調べる課題がたくさんありますね。Jinmei様がお持ちであるのならとてもいいものに違いないのでこちらぜひ買おうかと思います。
自己責任で様
なるほどなるほど。ミニスケールなら勉強代だと思ってとりあえず始めることができそうです!
悪手/好手はボードゲーム(囲碁、将棋、チェス
通りすがり 2017/10/05(木) - 01:52悪手/好手はボードゲーム(囲碁、将棋、チェス)で主に使われる用語です。
読みは「あくしゅ」「こうしゅ」です。
大抵の漢字変換で一発だと思いますが。。。はて。
理論上は金利が1%上がるとmaturity年数%分「価値」が下がります。例えばT-bill 10年物なら10%下がります。これは個別bondでもbond fundでも同じです。
個別の場合maturityまで保有しておけば元本は返ってきますが、金利がbond発行後に上がってる=上がった後のbondの方が金利差分得だった、となります。なので価値が下がる。
bond fundの場合も同じく平均maturity%価値が下がりますが、実際にはladderを組んでる状態なので、そこまで単純な下落はないです。
またNAV(fundの取引価格)は一定期間後に買値よりも下がってる事はあり得ますがdistributionと合わせて元本分にすらならないと言うのは長期では理論上はあり得ません。NAVの低下は個別bondの金利による価値低下と長期では同一です。
Bond Fundの場合、勝手にladder組んでくれてる状態である事、少額で追加購入やdistributionの再投資によっての複利運用が楽である事、maturity迎えた時の再投資等、個別じゃやってられない事を全てやってくれるのでfundにしない手はないと思います。
唯一、TIPS(インフレ追従treasury)だけは個別もありです。TIPSの目的は資産を増やす事ではなく、インフレに対しての資産保護が目的ですので、完全なインフレ追従が行われないと無意味ですからTIPS Fundはちょっと。
あとtreasuryは基本的にtreasury directでの購入になるのですがIRA口座とかは作れません。証券会社ではIRAで個別bindをsecondary marketで売り買いできますが、金利を加味して損をしないという意味では先にも書いたように普通の株式売買よりも難しいです。
Savings Bondは通りすがりが良くここで推奨しているものですが、アレはどちらかというとSavings Account、cash扱いの方が本筋かな〜と思います。bondとしてみなしてもいいっちゃ良いのですけどね。
>
jinmei 2017/10/06(金) - 12:47> ちなみにカリフォルニアなのでCAのBondを買っても節税にはならなそうです。
(もともとはT-bondだと州所得税が非課税という話だったと思うので話題が変わっているような気もしますが)私自身は未経験ですが、CA州または州内のmunicipal発行のbond(もしくはそのようなbondだけで構成されたfund)であれば、federalもCAでもその利子は非課税だと認識しています。「CAのBondを買っても節税にはならなそう」というのはどこからの情報でしょうか?なお、よくある"tax-exempt bond fund"(おもに全米各地のmunicipal bondからなるfund)の類の場合は、CAの州所得税がかかる可能性は高いですが、その場合もfederalでは非課税になります。
>> 同じくらい安全な債権で構成されたbond fundを買えば、その意味でのリスクはやはりほぼゼロだといってよいはずです
> とのことですが、Bond fundをみてみるとここ1Yearはマイナスになっているようで、それが怖いなと思っております。長年もてば確実に元本以上になるというものでもないですよね?事実上はそうなのでリスクほぼゼロなのでしょうか。
このご質問にはいくつかの微妙なポイントが混ざっているのでうまくお答えできるかわかりませんが、まず、先のコメントにも書きましたように、異なる種類のリスクを分けて考える必要があるかと思います。もともとの話は、
の比較でしたが、Aの場合の「元本割れリスクがゼロ」だというときには、少なくとも以下の2つのリスクがともにゼロであることを意味します。
ここで、生bond vs bond fundという文脈でBのリスクを考えるなら、このfundを構成するbondもT-Bondなみに安全なものばかり("xxx treasury bond fund"のようなもの)というのでないと意味のある比較になりません。この場合、fundに含まれるbondからの利払い(多くはfundからの分配という形のリターンになる)も減ったり滞ったりしないはずですから、1のタイプのリスクはやはりゼロです。「その意味でのリスクはやはりゼロ」というのはそういう意味です。
一方、Bond fundの場合、生bondのように償還という概念はありませんから、fundを売却した時点でfundに含まれているbondを市場で売却するような形になり、それぞれが価格変動の影響を受け得ますから、確かにリスクはゼロではありません。
これをどう考えるかですが、やや乱暴ながら、生bond対bond fundという比較を忘れて、生bondを買っていた場合の2のタイプのリスクを評価するのがシンプルなのではないかと思います。短期的な要素で急激に変化するような場合は別ですが、ある程度長期的に見た場合、かつT-bondのように1のタイプのリスクがない安全なbondであれば、価格変動のリスクは概ね金利変動のリスクだと考えてよいでしょう。つまり途中売却して額面上損が出るようなケースは金利が上がっている場合です。このとき、手元に戻ったお金は減っていても、今度はそれをより高い金利で(1のタイプのリスクは同様にゼロのまま)運用できるのですから、その点では相対的に低い金利のまま塩漬けになっている元のbondよりも有利な状態です。T-bondのように安全かつ多くの人が売買するような金融商品であれば、この有利不利に極端な違いが出ないように(市場の魔法の力で)調整されるとある程度は仮定できるので、結局、全期間で見れば途中で売却しようが最後まで持とうが損得にはほとんど変わりない、ということになります。(ただ、これはあくまで理論的な議論で、現実には多少の違いは出るでしょう)
したがって、「長年もてば確実に元本以上になるというものでもない」に対する直接の答えは、「その通りですが、売却したときに額面上元本割れしていたとしても(償還まで持つ場合との比較で)実質的な損ではない可能性が高い」ということになるでしょう。(なお、1のタイプのリスクがゼロであることから、無限に持ち続けていればいずれ利子の総額が元本にまで到達するでしょうから、その意味では「長年もてば確実に元本以上になる」と言えなくもありません。ただ、これはさすがに現実から乖離した議論になってしまいますね)
逆に言うと、額面の元本が戻ってくることの価値を過大評価しないことが大事だとも言えます。bond購入時より金利が上がってしまったような場合、低い金利で固定されたbondが塩漬けになっている間はそれより有利な運用をする機会を逃し続けていることになりますし、金利上昇がインフレを伴って発生したのだとすると、償還時に戻ってきた元本の価値は当初よりずっと目減りしているということもあり得ます。「(額面上)元本割れするかどうか」は、おそらくリスク商品の売買の経験がない人なら誰でも重視してしまうものだと思いますが、自分の買値を基準に物事を判断する(しすぎる)と、合理的でない結論を導いてしまう場合もあるので注意が必要です。
債券投資、休むも相場
Yoshi(ゲスト) 2017/10/10(火) - 01:2782年から89年6月まで全て株式に投資していました。サルが投げたダーツを基に買っても儲かる相場はその半年後に終わりました。手にした資金の8割を日本国債(JGB)に、後はその数年前から買い始めていた米国国債(UST)に投資しました。最終的には7.6%に達した10年物JGBを売却してからは全て残存期間30年ほどのUSTで運用しています。
二つのことが分かりました。一つはバブルが弾けた後で企業が様々な悪いことをしていたこと。株式には投資しないことにしました。最近でも東芝やオリンパス、日産など不祥事が続いています。二つ目は債券投資で利益を上げることがいかに簡単なことであるか。こんなに簡単であれば株式で危険の伴う運用をする必要はないということ。
上にも10年債での御指摘がありましたが、30年債なら利回りが1%ポイント(100ベーシスポイント)上下すると価格は20%程度上下します。値動きが激しいので、思惑とは逆に動いた場面ではじっと耐えて損切りをしなくてもいい、余裕資金で投資することが大切であるのは言うまでもありません。
USTの利回りの変動幅はある程度限られています。金融政策があるからです。(後述しますが今は違います)その変動範囲の上限に接近する過程で買い始め、下限に向けて動いていく場面では売り始めます。上限に向けて動いている時には10年とか15年物など「短め」の物から買い始めます。利回りがさらに上昇するとそれらには含み損が出ます。いいんです。ナンピンをするのです。株式や商品相場では絶対にしてはいけないナンピンが債券相場では大きな味方となります。というのも、金利というものはいずれ天井を打ちます。反転すれば含み損が含み益に転換し始めます。ナンピンを前提にしているということは、素人の私には金利の先行きを見通す力がないということを示しています。いいんです。誰も一番安い時に買って一番高い時に売るという芸当はできません。
投資資金を10等分して買い始めます。値下がりすればナンピンします。ナンピンをし続けられるような投資の仕方を学ぶことが大切です。例えば最初に買った時から3%値下がりしたら買う。また3%値下がりしたら買う、という風に。10等分した資金が枯渇するようなことは今までありませんでした。途中で反転します。だからなるだけ長く多くナンピンできるように期待しています。どんどん下がればニコニコ顔になります。債券はインフレに負けるというのが定説ですが、利回り7%で買えたものをじっと30年持っていれば、インフレにはたぶん負けないし、危険な株式よりも選択肢として優れているかもしれません。大体株式市場にしても、数十年前の高値からインフレ調整してみれば、今の最高値も大して高くないのではないでしょうか。
利回りが20%にも30%にもなる危険性もあるだろうとおっしゃいますか。そりゃあるでしょう。金利が30%になれば株式はどうなっているでしょう。中小企業は倒産していませんか。車は売れていますか。金利で抑え込めない事情でハイパーインフレとなっていれば別ですが、そうでなければFRBが利上げをして景気を冷やそうとするので、いずれ金利は下落します。
利回りが天井を打ち価格が上昇すればある時点から利食いを始めます。こういう風なことを続ければ、相場観を持つ必要がないので非常に簡単です。タイミングも考える必要はありません。毎年成績を公表しなくてはならないボンドファンドマネージャーには含み損を膨らませながらナンピンをしていくという贅沢は許されません。素人だけにできる芸当ですね。
だが、とここで強調するのは、現在の状況は80年代、90年代と全く異なっているということです。中央銀行が人為的に金利を抑え込んでいるという特異な場面から解放された市場がどのような動きをするのか、誰も知らないのです。債券絡みの投資は今はする場面ではありません。
私は4年間ほど商品市場に関係する雑誌にコラムを書いていましたが、最初に書いたのは、「『今何に投資をすればいいのでしょう』という質問が来るのは金利が低下している時だ。答は一つ。金利が低いということは景気が悪いということで、景気が悪ければモノやサービスの値段が下がっている。つまりお金の価値が相対的に上がっているわけなので、お金を使いなさい。みんながモノを買えば景気も良くなり金利も上がる。」
もちろん景気の悪いときは株式の買い場でもありますが、相談を寄せてくる人は株式などとんでもないと考えている人達が多く、お金を使った方が無難なのです。
USTで2%程度の利回り、JGBで1%を割る利回りを求めてあがいているときっと損をします。証券会社にオプション絡みの商品を勧められ大損した人も知っています。「休むも相場」という格言を守ることが肝心です。長い間には利回りが5%を超えて上昇していくこともあり得ます。それまでじっくり待ちましょう。債券投資というと「解らん」という人がほとんどですので簡単に言うと、「中央銀行が嫌われている時は買い、何とかしてくれと頼まれている時は売り」。
そんなに簡単なことなら初めてみたいという方もおられましょう。最初に相談された方のようにいずれ債券投資をしてみたいと思われている方は、10年くらいの短い債券を少々買ってみれば、興味がわいてきて相場の動きなど注目するだろうからいいのではないかと思います。
債券投資の利点をまとめてみます。
・企業に騙されることがない。
・相場観を持つ必要がない。
・インフレで買い、不況で売り、儲かった金は使い、インフレを待つ。簡単明瞭である。
・ナンピンができるたぶん唯一の投資で、値下がりしても不安に悩む必要がない健康的な投資。1ドルが1円になることはないだろうから為替相場でもナンピンはできようが、幅が大きいから危険ではある。
だが、と再び強調します。今は債券を買う場面ではありません。ですがどうしても勉強のために危険を承知で買ってみたい人は、UST10年物利回りが2.6%に達するまで辛抱して、ほんの少々買ってみたらいかがでしょう。
本当にありがとうございます
Bond(ゲスト) 2017/10/16(月) - 15:09皆様
再びの大変丁寧なご教示本当にありがとうございます。
何度読んでも(わかったようで)わかっていない理解できない部分がたくさんあり、
自分で勉強しようと、他の英語のサイトも苦戦しつつ読んでいるのですが時間ばかりがかかり頭が爆発しそうです。。
どうしても債権が比較的安全な商品であるといわれていることに疑問が。。。私の理解力不足です。
通りすがり様
(悪手はあくて、わるてで変換していましたすみません恥ずかしすぎます。。。笑)
>distributionと合わせて元本分にすらならないと言うのは長期では理論上はあり得ません
わからないなりに計算してみたのですが、
例えば$10000でVBMFX買ったとしてSEC YIELDが2.31%、durationが8.3Yearsだったので仮に8年としたら、複利計算の表を使うとNAVが変わらず10000のままだった場合、8年後に利息と元本で$12004.52でした。
もしVBMFXを購入直後に金利が1%上がった場合がNAVが9200になったとして2.31%の利息が付いていった場合8年後には11044.16になっていました。
ということで確かに8年後には元本以上には復活していますが結局のついた利息は10000の1.25%ほどとなりました。
こういう理解であっていますでしょうか?
これならリスクなしで銀行に預けっぱなしのほうが安心かなーなんて思ってしまいます。
>jinmei様
ご丁寧にありがとうございます。私の理解力が足りないせいで分かったような分からないような感じですがゆくゆくはわかるようにがんばります。。。。物分かりが悪くて教え甲斐がなく申し訳ありません。。
どなたか
もしよければ教えていただけたらと思うのですがBond fundたちが2016年の終わりに軒並みガクッと下がっているのは金利を上げる発表がされたから、であっていますか?
理由がわかればBond怖いとしか思えていない私の今後の心の準備になるので。。
そしてトピずれになってしまうのですがこのサイトの他の方の質問を読んでとても勉強になっているので、私もまずは何かを始めたら理解力が変わるかなと思いまして下記のように買ってみようと思います。
VTSAX $10000
VXUS $1000
BND $1000
VTSAXは手数料節約のため頑張って$10000入れます。他は予算の関係上と勉強のために$1000ずつ。
毎月300、100、100の割合で自動投資しようかと思っています。
せっかく教えてくださったEE BondやI Saving Bondもすごく魅力的だと思ったのですがいつまでアメリカにいるかわからないので管理を簡単にするためにまずはベーシックなものから始めようと思いました。
まずまずのスタートだと思われるでしょうか?
厚かましいですが、簡単にでもアドバイスいただけると嬉しいです。聞きたいことばかりで申し訳ありませんがお時間があるときにご返答いただけたら助かります。よろしくお願いいたします。
>
通りすがり 2017/10/16(月) - 20:56> 確かに8年後には元本以上には復活していますが結局のついた利息は10000の1.25%ほどとなりました。
> こういう理解であっていますでしょうか?
SEC Yieldで長期を語っていいものかどうかは脇においておくとしても、合っているとも言えないこともないかもしれませんが、現実的には合っていません。
まず一般的にBond FundはMonthlyでDistributionを出します(個別Bondは通常年2回)。
仮にDistribution Rateが8年間同一であったとしても、福利は年利ではなく月利です。
したがっても(うちょ)っと大きくなります。
また、ここが重要ですが、基本的にDistributionでauto reinvestmentすることになると思いますが、その場合reinvestmentするときの買値は "金利が上がった事によってNAVが下がっている価格" で再投資することになります。
言い方を悪くすると「自動ナンピンシステム」ですが、長期で一定して再投資している場合、それほどNAVが大きく動くことが稀なBond Fundにおいては「金利動向によるNAV変動を均す」ようになるので、実際には8年もauto reinvestmentで放置していれば1.25%以上の利回りが普通に出ると思います。
よって(通常)distribution reinvestmentをしているBond Fundにおいては、NAVの上げ下げよりもdistributionがリターンに占める割合が大きくなります。正直NAV自体は無視して考える事も出来ます(だからこそ直近のdistributionを表すSEC Yieldが重要な指標の一つになりえる)。
また「Bondは理論的には1%の金利上昇で価値がmaturity年%分下がる」といった事を書きましたが、あくまでも理論上かつ単体Bondの話で、複数のmaturityのBondをバスケット買いし、かつladderを組んでる状態なBond Fundの場合はそう単純には当てはまりません。
もちろん債券市場がズタボロで、もう債権投資なんて成り立たない将来があるのかもしれません。それは誰にもわかりません。
が、単体Bondは平気なのにBond Fundがダメになる将来というのはちょっと考えづらいです。
> これならリスクなしで銀行に預けっぱなしのほうが安心かなーなんて思ってしまいます。
そりゃ銀行のSavingsやCDの方が元本割れのリスクは少ないでしょう。
インフレにボロ負けして泣くことになりそうな気がしますけど。
> Bond fundたちが2016年の終わりに軒並みガクッと下がっているのは金利を上げる発表がされたから、であっていますか?
2016の終わりというか大統領選が終わるまでですよね?
そうそう単純ではありませんが、去年の中頃から大統領選直後までは、概ねFF金利上げの話がBond Fund下げの大半に寄与していると思います。
2016終わりから今夏にかけては上げですよね?金利上げにも関わらず。
大統領選直後上がった後に一度大きくさげましたが、あれは大統領が大型公共事業投資を表明していたので大量の債権発行が見込まれていたりしたためです。
が、しかしStock Market同様、大型公共事業や大型減税等の話を好感してBond/Stock双方ともに大きく駆け上がったのが去年の暮れから、今年の夏前ぐらいまでの出来事でした。
そして最近の戻りは、政府の動きが遅くて公共事業なんて話が進んでない、という事に対しての失望先売りみたいなものが大きくあると思います。
このようにBond Fundは債権のバスケット買いであるにも関わらず、将来の金利変動、需給状況、インフレで動いたりします。
なので金利上昇でmaturity年数%下がるという「理論上の話」はBond Fundに単純には当てはめづらいのです(Ladder状態でもありますし)。
> VTSAX $10000
> VXUS $1000
> BND $1000
投資未経験かつ定期的な追加購入を考えているならばETFよりもFundを利用することをオススメします。
$10k程度ならStock Marketの動きから考えればVTSAXもVTSMXも、VXUSもVGTSXも、BNDもVBMFXも大差無いとも言えるので、
VTSMX
VGTSX
VBMFX
の方がいいと思います。
確かに、VanguardでVanguard ETFを買えばDRIP(auto DIstribution/DIvidends Investment Program)で端数買いにもできます。
売る時も端数を指定はできませんが、残りがに1.0未満のfractional shareは自動で換金されるようになっているはずです。
しかし購入そのものは端数買いができないので、「毎月$300だけ買う」というような追加購入時に面倒くさいと思います。
Fundなら全部金額指定(いくら買う、いくら売る)も思いのままですし、勿論Auto Reinvestmentも普通にできます。
割合は超長期リタイアメント目的なら4-3-3が好きですが、6-2-2とかでもいいと思います。
毎月300/100/100でいくなら6-2-2で行ったほうがスッキリな気がします(笑
リスクリターン
通りすがりX(ゲスト) 2017/10/17(火) - 12:14Bondさんは、債券は満期まで持てば確定利回りだが債券ファンドは確定でないという点を気にされているようですね。
それは確かに正しいので、例えばちょうど10年後にお金が必要な時に10年債を買って持つという考え方はあるでしょう。
一方で投資期間を固定せずに考えると、債券を満期まで保有するということは徐々に残存期間が短くなるポジション
で運用するということになるので、初期には過大なリスクを取り、後期にはリスクをほとんど取らないという事に
なりますね。これは時期の分散によるリスク分散を行わないということになるので、リスク・リターンの観点では
最適な投資法ではないように思います。
従って、確定利回りを債券を満期まで持つのは、満期時点で使途がはっきりしている場合に限った方が好ましい
のではないかと思います。
ありがとうございます!
Bond(ゲスト) 2017/10/17(火) - 17:46通りすがり様
本当にいつもいつもしっかりした解説ありがとうございます。
>(通常)distribution reinvestmentをしているBond Fundにおいては、NAVの上げ下げよりもdistributionがリターンに占める割合が大きくなります。正直NAV自体は無視して考える事も出来ます(だからこそ直近のdistributionを表すSEC Yieldが重要な指標の一つになりえる)。
目からうろこでした!NAVじゃなくてdistributionがどれだけあるかが大事なのですね!!私はそこの感覚がわかっていなかったのだと思います。
distributionの割合が大きくなるのでNAVの目減りは割と容易に回復できるものなのですね。なるほど!
実際に購入するものですがETFにしたのはERが少しでも安いものをという思いからでしたがあまり変わらないのであればおすすめの3つでやってみようと思います。
いろんな疑問をご丁寧に教えてくださり本当に本当にありがとうございました!
>通りすがりX様
そうなんですなんだか今債権ファンドを買ったら(利上げもあるし)損するようなリスクが大きい気がしてたのです。ですが
>初期には過大なリスクを取り、後期にはリスクをほとんど取らないという事に
これを聞いてなるほどー!と思いました。これでFundにする利点がすっきり分かった気がします。
何度もお答えいただき本当にありがとうございました!!
通常Fundを購入するときはTotal Return
通りすがり 2017/10/17(火) - 21:53通常Fundを購入するときはTotal Return(Dividends/Distributionの再投資込み)のグラフ等をVanguard FundならVanguardのPage等で確認するので、中々NAVそのものの動きはわからないのですが、Yahoo FinanceやGoogle Finance等ならばNAVだけを見れます。
例えば上でしめしたGoogle FinanceのVBMFXを期間最大にして眺めると、$9.50~$11.25程度のレンジでしか、この2000年以降動いていないことがわかると思います。一番下から一番上でも高々18%増し程度。
ところがVanguardのPageのTotal Returnをみれば、10年間で1.5倍(50%増し)ぐらいになってるのが見て取れますよね。
それぐらい「Bond FundではNAVの値動きのTotal Returnに対しての寄与度は低くDistributionの寄与度が高い」というのが歴史的事実として存在します。
(注意:Broad Market Investment Grade Bond Fundの話なので、Junk Bond Fundや非常に偏ったBond Fundの場合はそんなことはありません)
またERですが、安いに越したことはないのは事実です。が、$10kぐらいの場合は0.15 vs 0.05のER差は結果的に$10/yearの差でしか無いですし、投資をこれから始めてみますという方には追加投資/放置投資がしやすいFundがETFよりもいいと私個人は思います。
ER差がだんだん響いてくる頃には、普通にAdmiral Share Classに変換されてるでしょうしね。
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