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日本株の配当の記入方法について

かもめ(ゲスト)

お世話になります。
表題の件について、掲示板の過去ログの方法(https://www.fiplanning.com/node/3512)を参考にさせて頂いたのですが、自分の記入に不安があり初めて投稿いたします。

私は日本の証券会社(仮にAAA SECURITIES CO LTD)に一般口座を持っています。非居住者の届け出をしてあり源泉徴収はありません。この口座に1銘柄だけ株式(仮にBBB INC、評価額はドル換算で$50,000)を保有しています。2018年には BBB INC からドル換算で$1,600の配当が出ました。

リターン書類は以下のように入力しました(使用ソフトはFreeTaxUSAです)。

(1)手入力した 1099-DIV と 、Schedule B の Ordinary Dividends には「BBB INC($1600)」と記入。
(2)Form 8938 の Part III(Other Foreign Asset)には「Dividends $1,600(1040 LINE 3B / SCH B LINE 6)」と記入。
(3)Form 8938 の Other Foreign Asset として「AAA SECURITIES CO LTD($50,000)」と記入、Descriptions は「Securities」「Check if no tax item reported in Part III with respect to this asset」のチェックは外しました。

具体的な質問としては、(3)のForm 8938は証券会社名ではなく保有株式の名前で登録すべきなのか、証券会社のDescriptionは「Securities」でいいのか、「 no tax item reported in Part III」のチェックは外すのか外さないのか、がよくわかりません。
よろしくお願い致します。

jinmei 2019/04/02(火) - 02:16

私も日本の証券会社の証券口座でごく普通の日本の会社の株式(東証一部上場で誰でも普通に市場で買える)を保有しており、この証券口座も含めて全体として条件を満たしているので毎年Form8938もファイルしています。私の場合、

  • Form 8938で報告するのは証券会社の情報だけで、Form 8938 Part V line 1のtypeは"custodial"にしています
  • 株式からの配当はアメリカにも申告しているので、Part IIIの1b ("other foreign asset"ではなく"foreign...custodial accounts"の方)"dividends"の項にその情報を記載しています
  • また、その結果として、Part IV line 3の"no tax item..."のチェックは外しています

事実として、私は過去の申告でも同様にしていていままでForm 8938の内容に文句をつけられたことはありません。Instructionの内容からしてもこのような報告方法でいいように思えます。とくに、other specified foreign financial assetsの項の説明に"not held in a financial account"とあるので、証券口座で株式を保有しているような場合は"other"ではなく"foreign (custodial) account"になると理解しています。ただ、個別事情の例外条件に相当する場合もあるでしょうから、ご自身の場合にあてはまるかどうかはinstruction等で確認なさってください。

なお、直接のご質問の内容からは外れますが、アメリカの居住者が日本で株式を保有している場合であれば、それを保管している証券会社に非居住者としての届けを出していたとしても配当金は完全に非課税にはならないはずです(住民税相当分は非課税になります)。実際には国税分15.315%が源泉徴収されて振り込まれているのではないでしょうか?もしそうだとして、実際の手取り配当額のドル換算額が$1600だとしたら、Form 8938(およびSchedule B)に記載すべき金額は税引前の配当のドル換算額なので$1600よりも大きい値ということになります。

かもめ(ゲスト) 2019/04/02(火) - 18:56

Jinmei様、丁寧なご解説ありがとうございます。
幼児を抱えて徹夜作業のため、IRSのインストラクションを熟読するという基本的なことも失念していました。
日本株は20年も前に相続し親に言われるままに放置していたため、自身に証券の知識がなく Custodial Account が株の保管口座を指すものだと知りませんでした。ということは、FBARでの口座タイプも「Custodial」としなければいけませんね。

日本での課税については、前述の通り「何が何だかわからないけど銀行振込があるので、たぶん配当だからその合計額を入力した」状態で、税引前の金額も不明です。親あてに何か書類が来ているのかもしれないので確かめて見ます。
国税が源泉徴収されており徴収前の金額で米国に収入申告する場合、Foreign Tax Credit を申告すべきなのでしょうか。
日米二重課税されてしまってもいいから、このまま日本の源泉徴収後の金額を申告する、というのもありでしょうか?

もう一つ質問なのですが、ドル両替のためだけに日本のFX口座も持っています。
現在は未使用金に500円ほど残っています。(これもOther Foreign assetで報告するつもりでしたが)
これも「financial account」という事になり「Custodial」アカウントに該当するのでしょうか?
(Otherに該当するのはタンス株とかタンス預金とか、そういうものという認識なのでしょうか)

jinmei 2019/04/04(木) - 02:27

> 国税が源泉徴収されており徴収前の金額で米国に収入申告する場合、Foreign Tax Credit を申告すべきなのでしょうか。

はい、私は「徴収前の金額で申告してForeign Tax Creditで二重課税を解消する」というのがこのような場合の一般的(かつたぶん最善)な処理だと理解しています。ただし、租税条約の関係上、二重課税を完全に解消するためには結構面倒な手続きが必要なはずです(そういう必要はないという専門家もいるそうですので真偽は別途ご自身でご確認ください)。

なお、税引前の金額については、当該企業のIRページなどに記載されている配当情報で調べられると思います。もしくは、預け先の証券会社に電話するなどしても確認できるでしょう。もし配当の通知がご実家等に郵送されているのでしたら、そこにも記載されていると思います。

> 日米二重課税されてしまってもいいから、このまま日本の源泉徴収後の金額を申告する、というのもありでしょうか?

二重課税を受け入れて両国に税金を払うというのは(自分が損するだけで罰則等があるわけではないという意味で)「あり」だと思いますが、アメリカでの申告で報告するのはいずれにしても税引前の金額です(単にcreditを請求しないだけ)ので、「源泉徴収後の金額を申告」というわけにはいかないでしょう。税引前の金額自体は上記の通り少し手間をかければ簡単にわかると思いますので、少なくとも日本に払った税金の10%分までをForeign Tax Creditとして取り戻すところまではそれほど大変でもないしリスクも少ないと思います。その後、もし租税条約に基づく還付処理の手間をかけるつもりがあれば、いずれ10%を超える部分の二重課税分についても日本側から還付を受けることは可能です。

FX口座のForm 8938上での扱いについては、私には見当がつきません。IRS instructionにある"currency swap"とか"derivative instrument"とかの方に近いような気もしますが、知識も経験もないのでなんともいえないところです。

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