オバマ大統領が税法の改正案に署名し、The Tax Relief, Unemployment Insurance Reauthorization, and Job Creation Act of 2010(長い名前ですね)が法律となりました。今年いっぱいで期限切れとなるブッシュ減税を2011年以降にも適用するのが主な内容ですが、それ以外にもさまざまな条項があります。
その中でも今年、つまり2010年度の税金に影響がある項目を取り上げます。
適用されることになった項目
今年の初めから既に期限が切れていたものをさかのぼって適用する項目があります。
- 教育費
- 学費ローン
- 教員の経費
- セールスタックスの控除
- AMT
- PMI(Private Mortgage Insurance)
- IRAからの直接寄付
項目別控除をしなくても$4,000まで教育関連の費用(Tuition and fees)を収入から差し引くことができます。
条件を満たす学費ローン(Student Loan)の利息を控除できます。
教員が教室で使うために支出する経費が控除で得きます。
州や地方自治体で課税している売上税(Sales Tax)を引き続き、項目別控除として計上できるようになりました。
Alternative Minimum Tax(ある程度以上の収入の人が必ず税金を納めるようにするための税法)が適用される年収は時限立法で引き上げられていました。今年で期限が切れていたのですが、今回の法案で夫婦合算の場合は$72,450(独身の場合は$47,450)以下であればAMTが免除となりました。
家を買う際に頭金を20%以上入れない場合は、毎月PMIを支払う必要があります。このPMIの控除も延長され、2010年も計上できるようになりました。
リタイアメントプランであるIRAから直接、認定団体に寄付をした場合にはその分を収入として計上しなくて構いません(通常はIRAからの引き出しは課税されます)。また、法律ができたのがぎりぎりだったので、特例として2011年1月中のIRAからの寄付を2010年度の確定申告に含めることができます。
延長されなかった控除項目
すべての項目が延長されたわけではありません。
- 標準控除での固定資産税控除
標準控除を使った場合でも2009年は夫婦合算で$1,000まで控除(厳密には標準控除の金額の上乗せ)することができました。この項目は2010年には延長されませんでした。
以上、簡単に項目だけまとめました。確定申告で該当する項目がある場合、今年中に支出すれば控除できる場合などもありますので、すぐに確認することをお勧めします。
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