ウォール・ストリート誌の土曜版にはいつもパーソナル・ファイナンスに関するコラムがいくつか載っていてよく読んでいます。
今週の記事のひとつは以前書いた4%ルールの実践について。
How much is too much? Wall Street Journal November 19, 2011
ドットコム株ピーク近くの2000年元日に$2ミリオンのポートフォーリオを持ってリタイアし、4%ルールを厳格にフォローしたと仮定。
そうすると、10年後の2010年末には残高$1、338、312。 このまま同じ4%ルールを使い続けて死ぬまでお金が持つ確率は29%とかなり旗色が悪い。
(ポートフォーリオの初期額が違ってもこの確率は同じ。でも、ポートフォーリオの株:債券の割合に影響される。)
4%ルールはリタイア時のポートフォーリオ額でその後の引き出し額が決まるので、株市場のピークにリタイアするとやたら引き出し額が大きくなってしまい、資金枯渇リスクからすると最悪シナリオ。ここでは敢てその最悪シナリオを仮定して4%ルールの実践結果をテストしています。
2000年から2010年までの10年に、アメリカの株市場が2回のベアマーケットを経験したのも資金枯渇リスクが増えた原因。
コンサバと言われる4%ルールも市場展開次第では枯渇リスクがあるから、盲目的にフォローするのではなく、臨機応変に対応して行く必要があるといのが記事のパンチライン。
後の記事は資金枯渇リスクを減らすために、リタイアした人達やアドバイザー達がどういった応用をしているか。最初から低めの%で引き出しを薦める人、相場が下がったら引き出し額を減らす人、相場の落ちた時期にあまり引き出さなくて済むようバッファー資金を別に持っている人、相場(正確にはインデックスのPE率)に反比例した引き出し率を設定するアドバイザーなど、アプローチは人によって色々のようです。
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