Flexible Spending Accountは医療費などの自己負担分を非課税にできる制度で、うまく使えば年間数百ドル以上の節税になります。しかし、一番の欠点は拠出したお金を期限内に使わないと、forfeit、つまり没収されてしまうことです。
FSA管理会社は企業からFSA口座の管理を任されます。企業の従業員は会社にではなく、その管理会社に医療費の払い戻しを要求します。もし全員が全額の払い戻しを要求したらお金は残りません。実際には全員が全額を払い戻すことはなく、いくらかは口座に使われずに残ることになります。
Wall Street Journalの記事を見ると、口座に残るお金がかなりの額になることがうかがえます。
There's Still Time to Spend '08 Flex-Account Money
この記事によるとあるFSA管理会社では14%の人が全額を使いきらず、平均して$723を口座に残したそうです(2007年の数字)。IRSの規則では残ったお金はFSAの管理のために使えることになっています。具体的にどのくらいが管理会社に渡っているのかは分かりませんが、かなりおいしい商売なのかもしれません。企業はFSAの管理を外部に委託して仕事を減らすことができるし、FSA管理会社は使われなかったお金を「口座の管理のため」としてもらうことができ、利害が一致するのでしょう。
このビジネスモデルが悪いとは言いませんが、法律や規則が納税者に不利になっている点を利用しているのが特徴です。将来、規則が変わるかもしれませんが、今はせめて自分のFSA口座のお金は使い切るようにしたいものです。
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