月曜日に発表された不良債権処理で株式市場は史上5番目の上げ幅と、このニュースを好感しました。
http://www.asahi.com/business/update/0324/TKY200903240023.html
この不良債権処理が好感されたのは不良債権処理の内容もありますが、それよりも政府がいったい何をするつもりか分からなかったのが、具体的に発表されたことによります。市場はどんなことでも良いから具体策を待っていたと言えます。
ところがこの不良債権処理、素人には
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http://www.afpbb.com/article/economy/2585144/3948517
http://jp.reuters.com/article/domesticEquities2/idJPnJS842076120090324
英語になりますが、いつも通勤の途中で聞いているポッドキャストで非常に分かりやすい説明をしていたので、ご紹介しましょう。
NPR: Planet Money Podcast
A New Plan For Toxic Assets [mp3ファイル]
仮に額面$100の不良債権があったとします。それをどのように民間の資金を使って処理するかと言うと・・・
まず額面は$100ですが、これを$84で処理することにします。民間の投資家がこれを買うのですが、自己資金は$6しかありません。これではそのままでは購入できないので、政府が$6を出します。合計で$12となります。これでも足りないので、残りは
ローンします。このローンも普通のローンではなく、政府が保証をつけることによりローンが借りやすくなるようにします。
不良債権処理の記事を読んでいて、どうも数字が合わないと思った人は、この解説で少し理解しやすくなるのではないでしょうか?民間と政府資金が出すお金よりもローンで不良債権処理をして額面ベースの処理金額を高くするのがポイントです。
この方法の利点は基本的には民間の投資家が買い取り価格を決めるので、政府の市場への介入を抑えることにあります。さらに政府が直接出すお金は$6でも、額面で$100の不良債権を処理することができます。残りを政府保証のローンにするというのも、今までの住宅ローンと同じパターンです。この政府が間接的に関与し、民間で競争原理を活かしたまま処理すると言う方法は実にアメリカらしいといえます。
逆転もあります。サブプライムなどの不良債権はそもそもローンの借りすぎで問題が表面化しました。その問題を処理するのに形は違っても結局、ローンを使っています。もし不良債権が政府が描く筋書き通り、額面$100に対して$84の価値がなければ、問題の場所を移しただけで結局、不良債権は残ることになります。
この不良債権処理がうまく行くかどうか、今後が注目されます。
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