財政の崖(Fiscal Cliff)の問題が叫ばれていますが、未だにどうなるかは分かっていません。とりあえず、もしこのままだとすれば自分の税金がどうなるか、考えておいた方が良さそうです。一番大きいのはSocial Securityの自己負担分が2%減額されていたのが元に戻ることではないでしょうか。昨年までは景気刺激策の一環として本来6.2%の社会保証自己負担分が4.2%に減額されていました。元々は2011年だけだったのですが(F Friesさんのこの記事を参照)、2012年まで延長されていました。
それに加えて税区分も変わります。そこで、自分の手取りがどのくらい変わるか、税負担がどのくらい変わるか、簡単に見られる Paycheck Calculatorをご紹介します。
http://www.paycheckcity.com/fiscalcliff/cliff.html
自分のステータス(独身か夫婦合算か)とW-4のAllowanceの数字を入れると、1年間で大体どのくらい手取りが減るかが分かるようになっています。注意点としては、この計算は項目別控除などを考慮していないので実際の税額とは一致しませんが、大まかな傾向を知るには面白いグラフです。ご自分の手取りがどのくらい減るか確認して、今からどのようにやりくりするか考えておくのも良いと思います。
このグラフを見て分かることがいくつかあります。当たり前かもしれませんが、年収が増えるほど負担が増えること。特にSocial SecurityやMedicareはGross収入、つまり控除や調整をする前の金額で計算されるので、確実に効いてきます。最終の税額を減らす対策は取れても、Social SecurityやMedicareを節税する対策はなかなか取れないのです。
増額の割合(% Increase)も気になります。ステータスやAllowanceにもよって違いますが、年収が20,000~40,000前後が一番多く、年収が上がるにつれて低くなります。つまり、金額は増えても増額の割合は低くなるので、収入が多いほど負担感は少なくなるのではないでしょうか。また、独身よりも夫婦合算のほうが増額の割合は多くなっています。
このようなことから、夫婦で低~中程度の所得の人が負担が多いと感じる結果になると思います。実際の金額ではなく、%でどこまで負担を感じるのかは人によって違うでしょうが、消費行動としては手取りが減れば支出も控えることを考えると、やはり景気にはかなりマイナス要因になるのではないでしょうか?今後の議会の動きでは変わることもあり得るので、年末に掛けて注目しておきたいポイントです。
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