資金作り

さて、家を買う目的がはっきりしたら、その目的のためにふさわしい家の予算を決めましょう。予算は次の要素に依存します。
  • 頭金(とその他の初期費用)
  • 毎月の返済可能額
  • 金利
資金作りをしている段階では毎月の返済可能額や金利は正確には予想できません。例えば5年後に家を買うと決めても、5年後の収入(返済可能額に影響する)や金利はあらかじめ正確には予想できないわけです。そこで、毎月の返済額と金利は大雑把に考えて、頭金と初期費用をどのくらい貯めていくか、ということを中心に資金作りを考えてみましょう。

準備資金の目安

アメリカでは頭金(Down Payment)は住宅購入価格の20%以上が一般的です。詳しくは住宅ローンの節で説明しますが、一般にローンを組む時、住宅価格の80%までしか貸してくれません。ですから、足りない分20%は頭金として払う必要があるのです。そこで、資金作りとしては、自分が買いたい住宅価格帯を考え、その20%を貯めることが最初の目標になります。例として10万ドル前後が価格帯だとすると、その20%、つまり2万ドルが頭金の目標になります。 準備しなければいけない資金は頭金だけではありません。住宅購入の際はさまざまな手数料が掛かります。ローン申請料、検査費用、書類作成料、利息手数料、弁護士費用、税金などなど。。。こういった手数料をローン自体に組み入れると言うテクニックもありますが、基本的には購入時点で現金で支払うことになります。概算としては、住宅購入価格の3~5%程度になるでしょう。手数料はローンの組み方や購入条件でも変わりますが、多めに見積もっておいて損はないでしょう。余りが出たら頭金に回して、将来払う利息を減らすということもできます。 その他の資金としては引越し費用、家具購入費用、修繕費用などを用意しておきます。特に家具などは見過ごされがちです。家を買ったら自分の思い通りの部屋にしたい、といった家そのものに関係する費用から、高級住宅街に家を買ったので、「それにふさわしい」車が必要になる、といった(まったくFI的でない)支出まで発生するかもしれません。いずれにしても、家を買った後のライフスタイルまで考えて資金を貯める必要があります。

資金計画

頭金、手数料、引越し費用などを計算して必要な額が分かったら、それを貯める計画を立てます。10万ドルの家を考えて、頭金2万ドル、手数料などで5%=5000ドル、その他の費用として5000ドル、合計3万ドルと見積もったとしましょう。これを5年間で貯めるとすると、単純計算で毎月$500ずつ貯める必要があります。貯めていくお金はしっかり運用して利息がつくので、$500よりも低くてよい、という考えもあります。しかし、私は利息の分を「おまけ」と考えて、単純に月数で割った額を毎月、きっちり貯めていくことをお勧めします。 その理由は2つあります。1つは住宅価格の上昇です。場所によって住宅価格の上昇率は違いますが、今、10万ドルの価格の家は資金は、資金が貯まった5年後には今よりも高くなっているでしょう。ですから、利息はその上昇分と相殺される、と考えておくのです。もう1つの理由は利息を計算の中に組み入れると、元々予定していた利率が得られなかった時、資金計画が狂います。利息を「おまけ」として考えておけば、目標額が早く貯まればその時に住宅購入を考え始めてもいいし、予定した期間貯めて、資金に余裕がある状態で家を探してもいいことになります。つまり、選択肢が増えるということになります。家という高額な買い物をするわけですから、資金に余裕がある状態=心にも余裕がある状態が良いでしょう。

資金計画の注意点

資金計画そのものは上記のような形で計算すれば金額がすぐに算出できます。ここで忘れてはならないのは、住宅購入の資金以外のお金のやりくりを忘れない事です。家を買ったときに貯金額が$0になってしまう、というのでは困ります。また、購入時期にもよりますが、大きな支出はあらかじめ支払い予定を考えておきましょう。年払の保険料(例えば車だと$1000以上することもありますよね)、税金、医療費など、家を買ってから1年以内に発生する支出を把握しておきましょう。 それとは別に、普段の生活に必要な資金にも余裕を持たせましょう。よく使われる計算方法は、普段の生活費の3か月分をSavingに入れておく、というものです。住宅購入に限りませんが、自分の手持ちのお金を全て使ってしまっては、突発的な支出があった場合、身動きが取れなかったり、損をしてでも資産を処分しなければいけなくなったりします。せっかく買った家を、突発的な出来事のためにすぐに売らなければならない状況は避けたいものです。

実行することが大切

資金計画ができたら、とにかくそれを実行していきましょう。毎月の予定額を貯金するためには現在のライフスタイルの中で我慢しなくてはならないこともあるかもしれません。自動引き落としなどの手段で強制的に資金作りをすることをお勧めします。住宅市場は毎年、変わっていきますから、目標達成の半年から1年位前になるまで、家の事は取り合えず忘れましょう。途中で家探しなどをはじめてしまうと余計なことに邪魔され、せっかくの計画が守れなくなることもあります。とにかく、資金作りだけに集中して、実際にどういう家を買うかは準備ができるまで気にしないことにしましょう!