さて、529の続きを書こうと思います。
529は微妙に(少なくともState Deductionが無い州に住んでいる場合)お得感が少ないことは少ないのですが、悪くは無い選択であるのは間違いありません。
問題は、100% tax freeかというとそうではない&使いきらないと非常に非効率(TaxableならLong Term Capital Gainの税特典ありなのに、529でPenaltyを喰らうとIncome Tax Rate + 10%)、という現実です。
前回の例を再度出します。
$30kのcollege expenseがあったとします。
$10kをscholorship等のtax free assistanceから得たとしましょう。
残りの$20kの支払いを529で行ったとし、この$20kの内$5kがearnings部分だとしましょう。
当然Tax Return時にAOTCのTax Creditを申請するつもりです。
さて、Taxはどうなりますか?$0でしょうか?
この場合American Opportunity Tax Creditは現金を貰えるわけではない、Taxから差し引かれるCreditであるが故に、
Scholorship等のassistanceを受けた残りの残金(例だと$20k)を529を含めた手持ちのお金で払わなくてはならない事にあります。
理想では529で全額支払った上でAOTCを受けてTax $0という事なのですが、実際にはAdjusted Qualified High Education Expense(AQHEE)の計算によってTax Free部分を減らされてしまう事です。
(詳しくは前回のエントリを)
一番Tax Advantageが高いのは、AOTC等のTax Credit分を別のTax Advantageなもので払ってしまう、です。そうすれば529のTax FreeをFullに受ける事ができます。
そこで登場するのがSavings I bonds --- これはTaxableではあるものの、Tax Deferred(Redemption時にTaxが掛かる)なので、通常のTaxableに比べたら遥にTax Advantageが高いのはご存知のとおりです。もちろんSavings I BondsはEducation以外にも使えますし、万が一、大きくIncomeが下がった時は529と差の無い使い方(AQHEE部分に対してはTax Free)が出来ます。
例えばAOTCがこのまま存続するとした場合、$4kは529外から出した方がTax Liabilityを減らせますから、最低限として$4k x 就学年数 x 子供の人数をSavings I Bondsに学資として置いておくのです。
その上で余裕があるならば529に「考えられるCollege 'NET' expense」分入れましょう。
529だけでなくSavings I Bondsを併用して考えることによって、529自体で賄う必要量が多少減りますから529を無駄無く使いたいけど使いきれない恐怖等もだいぶ薄れるはずです。
で、ぶっちゃけたオススメプラン for State Tax Deductionが無い人用 by 通りすがり:
Utah Educational Savings Plan
ユタ州のPlanは秀逸です。
- 全州Top Class(多分3番目くらい)に低いER(0.22~)
- Account OwnershipのTransfer可
- Customize portfolio
実際にはNYのPlanが現在一番ERが低い(0.17~)と思いますが、あそこはOwnershipのTransferが出来ないのでNY居住者以外がわざわざ選ぶ必要性は無いと思います。
何よりもUtahはCustomizeで自分自らのPortfolioをLow ERで作成できるのが秀逸です。
下記のFundより割合を選択して、Asset Allocationを組めます。
Vanguard Total Stock Market Index Fund
Vanguard Institutional 500 Index Fund
Vanguard Mid-Cap Index Fund
Vanguard Small-Cap Index Fund
Vanguard Total International Stock Index Fund
Vanguard Developed Markets Index Fund
Vanguard Total Bond Market Index Fund
Vanguard Short-Term Investment Grade Fund
FDIC-Insured Savings Account
例えばVanguard Total Stock Market Index Fund/Vanguard Total International Stock Index Fund/Vanguard Total Bond Market Index Fundの御三家(?)で34/33/33のFund of Fundsを作った場合0.257のERです(上記にあげたCalculatorより)。
当然Age Based Fundも充実しています。
なおNon Residentだとmanagement feeで$15取られますが、Electric Statementを選択すればManagement Feeはなくなります。
Admiral Shareが無いのは残念ではありますが、他のplanよりも遥に高い自由度とかなり安いER、Ownership変更等に対してのrestrictionの少なさ、それらを考慮するとUtah Planが一番ですね。
$5kがminimumなのがちょっと痛いところではありますが。
参考までに。
通りすがりさん、始めまして。 今回の投稿、興味深く拝見させ
MI(ゲスト) 2013/03/30(土) - 11:44通りすがりさん、始めまして。
今回の投稿、興味深く拝見させて頂きました。
529からの学費の捻出方法として間違いがないか、お聞きしたくて投稿しました。
昨年、娘が私立大学へ入学しました。学費・寮費等総額約53,000ドルです。
高過ぎる学費ですが、FAによりなんとか親負担が減り通わせる事が出来ています。
以下、学費の支払いの内訳です。
53,000-20,000(Grant)-7,000(学生ローン)-2,000(Work Study)=24,000(親負担)
この親負担分$24,000の半額、秋期分$12,000は昨年8月一括で支払いました。
2012年のIRSへのタックスリターンは、Education Creditとして$1,500でした。
IL州に居住していますので、州税は529は$20,000まで控除されます。
そして、今年2013年1月に春期分学費として$12,000を529から支払いました。
529には毎月200ドルの積み立て(年$2400)で現在約$20,000の残高があります。
私の今後のプランとして、6月にCDが満期になるので$17,600(20,000ー2,400)を529へ入れ、8月に秋期分学費、12,000ドルを529から支払おうと思っています。
そうすると、2013年度分として529から$24,000引き出す事になります。
この場合、タックスはどうなるんでしょう?Education Creditは付くのでしょうか?
1年内に529への州税の控除を考えて、$20,000を入金。同額を同年に引き出すやり方に問題はあるでしょうか?
御教授いただければと思います。
後3年間、高額な支払いがあります。宜しくお願いします。
まず、私は専門家ではないので間違ってる可能性があることをご
通りすがり 2013/04/01(月) - 04:20まず、私は専門家ではないので間違ってる可能性があることをご了承ください。
したがって、
> 529からの学費の捻出方法として間違いがないか、お聞きしたくて
という趣旨には沿えない可能性が高いです。
その上で申し上げさせて頂くならば、まずEducation Creditは529に先立って計算されるので、CreditがEligibleな状態であるならばCreditを受けることを選択する限り受けられるはずです。
ただCreditを受けることを選択した場合、529からの支払いに税金がかかる可能性があるのは私が記事で書いた通りです。
529からの引き出し分のTaxに関しては、記事で書いたとおり、
Qualified Education Expense - Tax Assist Payment = Adjusted Qualified High Education Expense
となるAQHEEを超えた529の引き出しに対してIncome Taxがかかります(Penaltyは無し)。
Tax Assist Paymentとは、簡単に言えば自分でTaxを支払ったお金では無いお金で支払われたものです(aid等)。
$20kを入金して同年に引き出した場合にState Deductionが効くかは州によって違うのでILの情報を調べる必要があります。
ちょっとこれに関しては私は存じ上げません。
なお$20kという額はAnnual Gift Tax Exclusion(2013で$13k)を超えることにご注意ください。
529へのContributionはBeneficiaryへのGiftとみなされます。
しかしQualified GiftなのでTax Exclusion/Tax Exemptionの対象ですからExclusion/Exemption内であれば無税です。
$20kは2013のlimit $13kを超えますが、Annual Exclusion額を超えるような場合5年に渡り償却するとすることを認められていますので、
$20k / 5 = $4k
のgiftを5年に渡って行ってるとみなすことが可能です。
詳しくはIRSのPub 950を見るべきでしょう。
なおAnnual Gift Tax Exclusionとは別にLifetime Gift Tax Exemptionを利用するという手もあります。
返信、ありがとうございました。 IRS、Pub
MI(ゲスト) 2013/04/01(月) - 11:41返信、ありがとうございました。
IRS、Pub 950を読んでみました。Tuitionは、Non Taxable giftとありました。
529の方も、調べてみます。
しかし、この529は、まさに大学入学準備用みたいですね。
入学してしまったら、州税控除の恩恵を受けようとMAXの$20kを入金してたら、4年で消化出来ずに卒業時に残金しますよね。
解約時にペナルティを受けてしまいますね。
上手く控除受けながら引き出せたらと思ったのですが、それが出来るかどうか調べてみます。
学費の支払いは、あと3年分約60kあります。引き出しながらも、Contributionは、あと3年で使い切れる金額を考えて入金するようにします。
大学院まで行くと言ってる娘です。学費は全て学生ローンにして貰います。私達もリタイヤエイジですので老後資金も必要ですから。
この投資、返ってくるかしら・・・。
どうもありがとうございました。
>IRS、Pub
通りすがり 2013/04/01(月) - 14:25>IRS、Pub 950を読んでみました。Tuitionは、Non Taxable giftとありました
DirectにTution等を払った場合はそうなのですが、529経由の場合はIRSが言う所の"Special Rule"があるのでお気をつけを。
(Pub 950でも"paid directly to"とわざわざ書いているはずです)
QTPへのcontributionにかかるgiftの話がPub 950のどこで述べていたか忘れたのですが、529 plan Q&Aの"Q. Are there contribution limits?"の項目やForm 709および、そのInstructionでは、QTPのGift Taxに関して記述があります。
If you contribute to a 529 plan, however, be aware that there may be gift tax consequences if your contributions, plus any other gifts, to a particular beneficiary exceed $13,000 during the year.
や
If in 2012, you contributed more than
$13,000 to a Qualified Tuition Plan (QTP)
on behalf of any one person, you may
elect to treat up to $65,000 of the
contribution for that person as if you had
made it ratably over a 5-year period. The
election allows you to apply the annual
exclusion to a portion of the contribution in
each of the 5 years, beginning in 2012.
You can make this election for as many
separate people as you made QTP
contributions.
となっています。5年にまたがってのgiftとする場合はForm 709の"schedule A"の項目Bで指定することになっているはずです。
先に書かれた投稿文を読ませて頂きました。 すでに子供が大学
MI(ゲスト) 2013/04/01(月) - 23:21先に書かれた投稿文を読ませて頂きました。
すでに子供が大学へ行き、529プランから学費として引き出して始めてる家庭では、このまま続けて控除MAX$20kは、Contributionしない方が良さそうですね。
Taxを考えて年13k以下しか出さないなら使い切れませんから。(Taxを払えば良いのでしょうが、控除と支払うTaxの額を比べてどちらが得?かなんて面倒くさいですね)
2013年としてはすでに$12kを529から支払っているので、今秋期分学費は529から支払うのは止めておきます。
2014年に春期分を今年と同じく529から出し、支払います。
年$13kを529から出し、残りの学費は親の預貯金から支払えば、Gift TaxもFreeになりますよね。
単純に考えると、college expenseとして529には$52k以上貯めない方が良いと言う事でしょうか。
学費の安い大学又は、フルスカラシップを貰らっていたら、この529に溜まったお金はどうすれば良かったんでしょうね。
ペナルティーを払って解約ですね。
どうもありがとうございました。
ちょっと勘違いをさせてしまったでしょうかね。 529へのc
通りすがり 2013/04/02(火) - 00:45ちょっと勘違いをさせてしまったでしょうかね。
529へのcontributionはbeneficiaryへのgift taxとなりますが、引き出しはgift taxとは関係がありません。contribution時にgiftが完結(completed)するのです。
なので、いくら引き出してもgift taxは掛かりません。
しかしAQHEEを越える引き出しにはたとえQHEEに使ったとしてもIncome Taxが掛かります。
Taxと一言で言ってもGiftとIncome2種類がそれぞれcontributionとexpenseに関わるので注意してください。
>529へのcontributionはbeneficiar
MI(ゲスト) 2013/04/02(火) - 01:34>529へのcontributionはbeneficiaryへのgift taxとなりますが、引き出しはgift taxとは関係がありません。contribution時にgiftが完結(completed)するのです。
529への入金がすでにGiftなんですね。勘違いしてました。
529の説明を読み直しましたら、
2012 Gifts
・・・The 2012 gift limit is $13,000 for individuals or $26,000 for married couples.・・・・・・
と書いてありました。夫婦合算なので$26,000まで無税だと言う事ですね。(控除されるのはMax$20k)
引き出し金額に注意して残り3年間、やりくりしてみます。
ありがとうございました。
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