日本の証券・銀行口座

ネット証券のようなところだと非居住者の口座維持はまず認めていないと思いますが、古くからやっている大手なら可能性はあると思います。2007年に私が確認したときは、たとえば野村證券では非居住者の口座維持は可能でした。ただし新規の口座開設は居住者でないとダメだと思いますし、ネットでの口座へのアクセス不可、預けた株式の売却はできても新規の購入は認めない、など、いくつかの制限がありました。また、基本的には数年程度の海外赴任になったような人を想定しているようなので、たとえば「アメリカ人と結婚してグリーンカードを取って移住します」などと正直に答えると解約してくれと言われるかもしれません。それから、最近はFBARとかFATCAとか、税制上の外国人を相手にするコストが上がってきているので、こうした大手でも事情が変わっているかもしれません。すでに大手&古参の証券会社に口座をお持ちなら、しばらく外国に行くことになるかもしれないのだがその間の口座維持は可能か、などと問い合わせてみるのがいいかもしれません。

あと、ご質問の趣旨とはまったく関係ないことで余計なお世話かもしれませんが、いま現在日本籍の投資信託をお持ちだとすると、アメリカの税制上Passive Foreign Investment Company(PFIC)だとみなされていろいろと面倒な処理が必要にな(ってい)る可能性が高いと思います。もしいままでPFICとしての対応を何もされてなかったのでしたら、こうしたことに詳しい専門の人に相談した方がよいかと思われます。これからアメリカに移るという人ならその前に売却してしまうというのが一番楽ですが、すでに住んでる方の場合はいま売却したとしても面倒さからは逃れられませんので…

PFICの件はまったく初耳でした。投資信託は所有してはいけないのでしょうか？

いけなくはないのですが、PFICとみなされる外国資産を持っている場合、アメリカでの税金処理が非常に面倒かつ不利になります。断片的で真偽のレベルもやや怪しい(私自身の理解に基づく)情報ですが、たとえば過去の掲示板のトピックでも話題になっていますのでご参照ください。