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Index Fundの仕組み

Indexとは?

インデックスとは、簡単言えばいくつもの株の平均価格です。例えばDowなら30社の株価をすべて足し、30で割ればインデックスになります。実際にはいろいろと調整しますので、この方法では今のDow平均株価とは同じ値になりません。初めてCharles Dow がこのインデックスを計算した当時は12社の株価の単なる算術平均でした。今では株の分割や会社の変更などでもインデックスが突然違う数字にならないように調整しています。しかし単純な価格の平均という性質は変わっていません。 これに対して、S&P500などのインデックスは価格の単純な平均ではなく、その株がどのくらい発行されているか、という要素も加味しています。例えばA社の発行済み株数が1億株で、B社の発行済み株数が10億株の場合、(A社の株価 x 1億 + B社の株価 x 10億)÷ (11億)が平均株価になります。つまり、発行量に応じた加重平均と言えます。Wilshire 5000 Index などもこの方法で計算されています。

Index Fund とIndex

Index Fundは指標となるIndexと同じ値動きになるように投資するFundです。例えばS&P500を指標とする場合、S&P 500 Index が5%値上がりしたら、そのFundの価格も5%値上がりします。つまり、S&P 500 Indexが1000から1050になったら、$100のIndex Fundは$105に値上がりします。 Index Fundが指標とするインデックスが加重平均で計算される場合、そのFundもそれに応じた株数を保有します。上記のA社とB社の場合、発行済み株数は1億株と10億株です。そこで、これを指標とするFundは例えばA社を1万株、B社を10万株、保有して発行済み株数の割合と同じにします。S&P 500 Indexを指標とするFundなら、500社の株をS&P 500 Indexと同じ割合で保有します。 ところが、Fundによっては必ずしもインデックスと全く同じ株を保有しません。Wilshire 5000は(5000という名前にも関わらず)およそ7000社の株のインデックスです。そのうち、取引量が多くて発行済み株数も十分にあるのは上位4000社程度です。それ以下の株は発行量が少ないのでわざわざ買う必要がないか、取引量が少ないので手数料を考えると買うだけ損になる場合があります。そこで、Wilshire 5000 を指標とするFundは、このインデックスと同じ値動きになるように株を保有します。上位4000社程度を保有すれば、インデックスとほぼ同じ値動きになります。FundのProspectus(目論見書)を見てインデックスと同じ株を保有していない場合はこういった理由もあることを思い出してください。

Index Fundがお得な理由

Index Fund はその仕組みそのものが、Mutual Fundとして有利な点になっています。Stock Fundを選ぶときのポイントで長期投資としてのStock Fundで解説した特徴をいくつも持っています。 まず、Expense Ratio が低いことが挙げられます。Index Fundは指標となるIndexを元に株を保有しています。いくら保有するか、いつ売り買いするかなどはインデックスに基づいてコンピューターで自動的に計算します。そのため、株のリサーチ費用などが少なくてすみ、結果として経費(Expense)が少なくて済みます。 2つめにDiversification(分散投資)があります。Indexは元々数多くの株を含みますので、その分、特定の会社に偏らずに投資ができ、Diversificationが実現できます。個々の会社のリスクを減らす事ができるのです。ただし、Indexであればどんなものでも良いわけではなく、例えば Small-Cap Index などは資本金の少ない会社だけに投資していますので、偏った投資になってしまいます。Indexは偏りのないものを選びましょう。 3つめのメリットは税金の抑制効果です。Turnover Rateが高くなるとその分、税金の負担が増える事は前に説明しました。Index Fundの場合は、Indexにしたがって株を売り買いします。インデックスに含まれる株はほとんど変わりませんから、一度買ったらずっと保有しつづける(=キャピタルゲイン税が発生しない)ことになります。新たにFundに追加された資金や、Fundを売った人への現金など、ある程度は売り買いをする必要もあります。それでもActively Managed Fundと呼ばれる、積極的に売り買いするFundに比べれば、不必要な取引がありませんから、その分、節税効果は高いのです。