専門家のためのアメリカ・タックス(米国税務)
アメリカの税務戦略最前線で日本企業に税務アドバイスを行う弁護士・会計士が日本企業・個人として知っておきたい米国タックス・トピックを選び詳細かつ簡易に解説。
Max Hataさんのブログの取り込みは終了いたしました。最新情報は配信元を直接ご覧ください。
「専門家のためのアメリカ・タックス(米国税務)」の著作権はMax Hata/秦 正彦 に帰属します。 Copyright (c) 2007-2020 Max Hata
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About Me
Max Hata (秦 正彦) Los Angeles, CA, United States Ernst & Young LLP International Tax Partner/Japan Business Services U.S. Tax National Leader 東京都出身・上智大学外国語学部英語学科卒/ 日本企業で2年間輸出業務、ファッションメーカーで4年間海外生産業務等を経験した後、英国、香港、米国にて公認会計士の資格を取り、香港で4年、米国で 16年、国際税務コンサルティングに従事。Deloitte会計事務所タックス・パートナーを経て2008年9月より現職。米国では弁護士の資格も有する。セミナー、記事投稿多数。数多くの日本企業米国オペレーションに税務アドバイスを提供している。「専門家のためのアメリカ・タックス(米国税務)」の著作権はMax Hata/秦 正彦 に帰属します。 Copyright (c) 2007-2020 Max Hata
Max Hata
2016/12/24コメント: 0
前回から2016年後半の米国税務的な展開のまとめと2017年に注目すべき動向に関して書き始めたけど、最初に触れておきたいのが過少資本最終規則の今後の末路。わずか2ヶ月チョッと前に鳴り物入りで発行された規則がそんなに簡単に廃案になってしまうことは現実的にあり得るだろうか?前回も書いたけど個人的には十分にあり得ると思っている。文書化要件は2018年の新規借入から要求されるだけに、2017年にもし最終規…
Max Hata
2016/12/23コメント: 0
2016年も早くも12月後半となってしまったけど、米国税務的にはいろいろと忙しい一年だった。トランプ政権の誕生で2017年は更にDisruptiveな一年となること確実だ。Disruptiveっていうのは最近ではPositiveな表現なようで、テクノロジーその他の進化が激しい中、Status Quoは認められないってことのようだ。今回から数回、行く年来る年ということで2016年のハイライトそして2…
Max Hata
2016/11/10コメント: 0
11月8日の米国大統領選挙は結局、保守派の勝利でトランプ政権が誕生した。日本のメディアなんか見ると全くの予想外な結果で、しかも世の中終わってしまうかのような勢いの報道もあったりして実際の米国での感覚とは少し温度差がある感じ。米国のメディアも直前までクリントン有利って報道し続けていたけど、実際のお茶の間感覚では必ずしもそうではなかったと思う。トランプが有利とは言わないまでも、どっちが当選しても失望す…
Max Hata
2016/10/15コメント: 0
結局みんなが言ってた通りだった。とても最終化に耐え得るとは思えない挑発的かつ越権行為的な規定満載の過少資本税制規則案が、緩和措置は追加されたとは言え、Funding規定とか入ったまま骨子的には規則案を踏襲する形で10月13日に最終化された。規則「案」と異なり最終規則なので規定される発効日より法的な効果を持つ。まず驚かされるのがそのボリューム。規則案は前文含めて120ページであれも読むのに時間掛かっ…
Max Hata
2016/9/10コメント: 0
過去2回に亘り、大きな含み益を持つ投資資産の非課税スピンオフ、また財務省が対抗措置として奇しくも「全米ホットドッグデー」に公表した規則案の背景に触れた。この規則案は、Device要件とATB要件の双方に関してATBと投資資産の比率に対する取り締まりを厳しくしている。Device要件とは、簡単に言うと、本来は課税配当となるべき取引を、適格スピンを利用して非課税で分配してしまう「からくり」として利用さ…
Max Hata
2016/9/4コメント: 0
前回のポスティングで、スピンオフを適格とすることの大きなメリット、スピンオフを利用して実質、投資資産の持つ含み益に法人課税を支払わずに分配してしまう「ホットドッグスタンド」プラニング、そして、それに対抗するため財務省が「全米ホットドッグの日」に規則案を公表した点など触れた。ホットドッグスタンドを利用したスピンオフは、例えば大企業が巨額の含み益を持つポートフォリオ投資の債権を持っているような局面で、…
Max Hata
2016/9/3コメント: 0
スピンオフが適格となり非課税となる場合の納税者側の恩典は大きい。1986年のTax Reform Actに基づく税法改正で「General Utilities(1935年の最高裁判例で法人レベルの課税なく資産を株主に分配してステップアップできた考え方)」が撤廃されて以来、含み益を持つ資産を法人レベルの課税なしで法人外に出してしまうプラニングは適格スピンオフ、またはInnovativeなSectio…
Max Hata
2016/8/27コメント: 0
2016年11月8日に実施される第45代米国大統領選出の選挙まで残すところ2ヶ月強。不人気な2人のうちどちらが「マシ」か、という苦渋の選択を国民に迫る異例の選挙戦となっているが、候補者間では相変わらずの中傷合戦が続いている。この際、米国建国の趣旨に近い「最小限の連邦政府、最大限の個人の自由」を党是とするLibertarianの人たちにでも頑張ってもらうしかないかな、と夢見る今日この頃だ。その中傷合…
Max Hata
2016/7/17コメント: 0
ここ数ヶ月、注視が続く財務省による過少資本税制規則案。その挑発的かつ過激な内容から動向が注目されているが、7月7日に規則案に対する納税者側からのコメント提出が締め切られ、7月14日にはついに待望の財務省による「公聴会」がDCで開催された。規則案に対しては納税者ばかりでなく議会の強い反発もあり、最終化するのかしないのか、するのであればそれがいつなのか、規則案の内容がどれ程緩められるか等、公聴会には少…
Max Hata
2016/7/10コメント: 0
Inversion財務省規則の一環として制定されながら、実はInversionなどしていない企業にとてつもない負荷を課す結果となるSection 385(過少資本税制)の規則案が公表されてから早くも3ヶ月半。ちょうどInversionに関して延々とポスティングしていた最中に絶妙のタイミングで発表されたこともあり、規則案の内容そのものに関してはそこで何回か速報的に触れた。この規則案、その物議を醸すと…