専門家のためのアメリカ・タックス(米国税務)
アメリカの税務戦略最前線で日本企業に税務アドバイスを行う弁護士・会計士が日本企業・個人として知っておきたい米国タックス・トピックを選び詳細かつ簡易に解説。
Max Hataさんのブログの取り込みは終了いたしました。最新情報は配信元を直接ご覧ください。
「専門家のためのアメリカ・タックス(米国税務)」の著作権はMax Hata/秦 正彦 に帰属します。 Copyright (c) 2007-2020 Max Hata
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About Me
Max Hata (秦 正彦) Los Angeles, CA, United States Ernst & Young LLP International Tax Partner/Japan Business Services U.S. Tax National Leader 東京都出身・上智大学外国語学部英語学科卒/ 日本企業で2年間輸出業務、ファッションメーカーで4年間海外生産業務等を経験した後、英国、香港、米国にて公認会計士の資格を取り、香港で4年、米国で 16年、国際税務コンサルティングに従事。Deloitte会計事務所タックス・パートナーを経て2008年9月より現職。米国では弁護士の資格も有する。セミナー、記事投稿多数。数多くの日本企業米国オペレーションに税務アドバイスを提供している。「専門家のためのアメリカ・タックス(米国税務)」の著作権はMax Hata/秦 正彦 に帰属します。 Copyright (c) 2007-2020 Max Hata
Max Hata
2011/9/20コメント: 0
前回のポスティングでは無価値の子会社株式を通常損失として計上する方法に関して書き始めた。無価値となった子会社を清算するのが基本的な考え方だが会社法上、本当に清算しないでも税務上は清算したかのように取り扱うことができることがある。今回のポスティングではそんなみなし清算を実現できる取引形態のひとつであるSec.338(h)(10)選択の話しから入りたい。*Sec.338(h)(10)と無価値株式Sec…
Max Hata
2011/9/20コメント: 0
米国企業が海外に眠らせている巨額の埋蔵金をどのように米国に非課税で持ち帰るかという「Repatriation」プラニングとかSch. UTPとかについて書いている間にいつの間にか9月15日の法人税申告書の締め切りも過ぎてしまった。そろそろ年の後半にも入ることだしポスティングの内容も新しいタイトルに入ることにする。米国景気の先行きも相変わらず不透明な中、損失を抱えている子会社を持っている米国企業も多…
Max Hata
2011/9/20コメント: 0
そろそろUTPの話しも「Wrap Up」したいタイミングなので今回は今まで触れていない点を全て盛り込む。*不確実なポジション内容の簡単な説明Sch. UTPで開示されるポジションの各々に関しては「簡単な(Concise)」説明が求められる。IRSによるとこの説明はポジションに関係する簡単な事実関係・背景、IRSがポジションの内容、事の性格を理解するための情報のことを意味し、通常は2~3の文で事足り…
Max Hata
2011/8/15コメント: 0
グーグルのモトローラ・モビリティー買収のニュースは月曜日の朝いきなり前触れもなくやってきた。ビジネス関係のニュースは朝からこの話題で持ちきりなのでSch. UTPの最中だがチョッと脱線させてもらう。買収価格はナンと63%プレミアムで一株$40で買収総額は125億ドル。しかも全額現金買収となる(さすがリッチ)。
この買収、ビジネス戦略としては一瞬実に変に思えた。アンドロイドは世界中の人が知っている…
Max Hata
2011/8/1コメント: 0
前回までのポスティングでSch. UTP誕生の経緯、適用対象者、開示が求められるポジションの決定法等に触れてきた。今回は開示が必要とされるポジションに関して、具体的にどのような情報をどこまで開示する必要があるのか、に関して触れてみたい。*不確実ポジションの何を開示するか?基本的には不確実性のある税務ポジションの「存在」を開示する。したがって決算書上計上されているFIN 48の引当金の金額そのものを…
Max Hata
2011/7/30コメント: 0
前回まで2回のポスティングでSch. UTP誕生の経緯に触れたが、今回はSch. UTPで実際に誰に対してどのような開示が求められているか、という点に触れたい。*Sch. UTPの開示義務の適用対象者Sch. UTPの開示が求められる納税者は、税務上「Corporation」と取り扱われ、法人税申告書(Form 1120、1120F、1120L、1120PC)を提出している事業主体とされる。また、…
Max Hata
2011/7/25コメント: 0
前回のポスティングで触れた通り、FIN 48は会計基準であり、FASBが自主的に制定したもので、IRSがFASBにプレッシャーをかけて作らせた訳ではない。しかし、会計処理上、そのようなオイシイ情報を納税者自らがまとめているとなると、IRSとしてはどうせだったらどんな内容か見てみたいだろう。それでも最初の頃は我慢して「FIN 48のワークペーパーは税務調査で見たりしません」という潔いポリシーを公表し…
Max Hata
2011/7/25コメント: 0
米国では数限りないアクロニム(アルファベットの頭文字略語)が日々生まれ続けている。公に通じるもの、業界のみで通じるもの、社内のみで通じるもの(例えばデロイトでは通じるけどEYでは誰もしらないもの、もちろんその逆もあり、とか)、親しい友達間での隠語のようなもの、使って格好いいものダサいもの、とアクロニムにも異なるレベルが存在する。デロイトからEYに移ったばかりの頃は有給休暇をつい「PTO(Perso…
Max Hata
2011/4/8コメント: 0
前回までのポスティングで 米国企業が低税率国に所得を溜め込んでいるばかりでなく、そのダメ押し策としてそれらの海外埋蔵金を米国税負担ナシに米国に持ち返る作戦について触れてきた。中でも「Deadly D」再編と言われる手法の注目度が高い。この手法がなぜ、この手に取引に網を掛ける目的で制定されているSec.367の網の目をくぐっているのかというところから続ける。と言ったところで日本が世界最大級の地震に見…
Max Hata
2011/3/4コメント: 0
前回のポスティングでは 米国企業が移転価格、IP移転、その他の策を駆使しまくって低税率国に所得を溜め込んだ上で、今度はまたしてもいろいろな策を駆使してその貯金を米国の税負担ナシに米国に持ち返ることに腐心している点に触れた。中でも一部のメディア報道がきっかけとなり、製薬、ハイテク大手企業が巨額の資金を非課税で米国に持ち返る際に利用している「Deadly D」再編が注目を集めている。ここで言う「注目を…